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週刊 PC&周辺機器レビュー 第102回

格好よし性能よしの高性能モバイル Alienware M11x

2011年05月20日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 肝心のグラフィックス性能はどうだろう? まずは定番のグラフィックスベンチマークテスト「3DMark Vantage」(Performance)で計測してみた。

3DMark Graphics CPU
4425 3541 17630

 この数値を、Sandy Bridgeの内蔵GPUの性能を計測したこちらの記事と比較してみると、Core i7-2600K(3.40GHz)の2倍以上となる。「独立GPUで2倍」というのは大したことがないようにも見えるが、ではゲームでの性能はどうだろう。

 「バイオハザード5 ベンチマーク」のスコアは、内蔵GPUを使う「LIFEBOOK SH76/C」と比べると、雲泥の差があった。

バイオハザード5 ベンチマーク テストBの結果。設定はすべてデフォルト。単位はfps。DX10はDirectX 10モード、DX9はDirectX 9モードで測定

 3倍のフレームレートの差もすごいが、M11xではゲームシーンのテストAでも、DirectX 10モードで安定して40fps以上で動作した。さすがにデスクトップでハイエンドGPUを搭載する構成には及ばないが、ゲーミングノートをうたうだけのことはある。

驚きのバッテリー駆動時間
ゲームをしながらでも2時間以上動く!

 モバイルノートであるからには、バッテリー駆動時間も重要だ。試用機のM11xでは、Windows 7の電源プランが標準で「高パフォーマンス」に設定されていた。そこで、高パフォーマンスと「バランス」のそれぞれで計測したほか、高パフォーマンス設定でバイオハザード5 ベンチマークのテストAを動作させ続けることで、ゲームの連続プレイに相当するテストも実施してみた。

 テストプログラムは定番の「BBench」を使用。内蔵無線LAN接続を使用し、バイオハザード5のテスト以外ではキーストローク出力とウェブブラウジングも行なっている。

バッテリー駆動時間の計測結果。画面の表示オフや自動輝度低下は停止し、バランスでは残量1%で、高パフォーマンスとゲーム動作時は残量2%でシャットダウンするまでの時間を計測

 結果はなかなか驚くべきものだった。正直に言えばバッテリー駆動時間についてはあまり期待していなかったのだが、高パフォーマンス状態でのウェブブラウジングでも6時間半程度、バランス状態では7時間半も動作したのだ。

 ゲーム動作時はCPU、GPUともに酷使するため、それほどの長時間動作は望めない。だがそれでも2時間半近く動作するなど、バッテリー駆動時間は優秀と言っていい。2kgの質量は、伊達に重いわけではないようだ。


 モバイルノートでゲームというのは「イロモノ」っぽい用途に思われるが、M11xは「どこでも快適にゲームがしたい」というニーズに確実に応えられる製品となっている。もしゲームをしなくても、高性能モバイルノートとして価格性能比に優れた製品であるのは間違いない。

 試用機構成にほぼ近い「ベーシックパッケージ」の価格は9万9979円(本稿執筆時点)。CPUをCore i7に変更しても10万6279円と、高性能モバイルノートとしては安価な部類に属する。2kgのノートを頻繁に持ち歩くという人はあまりいないだろうが、持ち歩けるサイズでデザインもよく、しかも高性能で低価格というのは優秀だ。コンパクトなハイスペックノートとしてもお買い得な逸品である。

Alienware M11x(試用機構成)の主な仕様
CPU Core i5-2537M(1.40GHz)
メモリー 4GB
グラフィックス GeForce GT 540M、CPU内蔵
ディスプレー 11.6型 1366×768ドット
ストレージ HDD 320GB(製品にはなく選択不可)
光学ドライブ なし
無線通信機能 IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 3.0
インターフェース USB 3.0×2、USB 2.0×1、HDMI出力、DisplayPort出力、10/100/1000BASE-T LANなど
サイズ 幅285.7×奥行き233.3×高さ32.7mm
質量 約2.0kg
バッテリー駆動時間 非公開
OS Windows 7 Home Premium 64bit版
価格(ベーシックパッケージ) 9万9979円から

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