今回試用するのは、東芝dynabookシリーズの中でもビジネスユーザー向けとなる「dynabook R731/37B」だ。国産モバイルノートとしては定番といえるdynabookだが、ビジネス向けモデルだけに、「Rシリーズのことはよく知らない」という人も少なくないように思う。Rシリーズ最新モデルの完成度を、「今ノートに求められる機能」という観点からチェックしていこう。
13.3型・光学ドライブ搭載でも薄型・軽量
まずは本モデルの基本的な構成から確認しておこう。Rシリーズは「メインマシンとしても使えるモバイルノート」を狙った製品ラインで、今回試用したR731は13.3型ディスプレー搭載のモデルとなる。
同じR731であっても、光学ドライブを含めたドライブ構成により、モデルはさらに4つに別れる。R731/39Bと同37B、同36Bは光学ドライブ搭載だが、最廉価モデルである同16Bは光学ドライブを搭載しない。光学ドライブはすべて、薄型のDVDスーパーマルチドライブとなっている。
dynabook R731のラインアップ | |||||
---|---|---|---|---|---|
製品名 | CPU | 液晶 | ストレージ | 光学ドライブ | OS |
R731/39B | Core i5-2520M 2.50GHz | 薄型軽量 | SSD 128GB | DVD | Professional |
R731/37B | 通常 | HDD 500GB | Home Premium | ||
R731/36B | Core i3-2310M 2.10GHz | ||||
R731/16B | HDD 250GB | 非搭載 |
今回試用している37Bは真ん中のモデルにあたり、ストレージは500GBのHDD。最上位モデルの39Bはストレージが128GB SSDになるのに加えて、特に軽量なディスプレーを採用することで、重さが約1.2kgと下位モデルより200g程度軽くなっている。光学ドライブ搭載製品としては、特に薄型・軽量のモデルといっていい。
他方で、光学ドライブを搭載しない16Bは最薄部16.8mmと、もっとも薄いモデルになる。39Bは最薄部こそ16Bより2mm厚くなるが、逆に最厚部は2mm薄い。37Bは、最薄である16Bや最軽量である39Bに比べると若干重く分厚くはなるが、他モデルと比べて、決して大きく見劣りするものではない。
ディスプレーサイズが13.3型であることもあり、キーボードを含めたボディーサイズは比較的余裕がある。特にキーボードは、ほぼ全域で快適なサイズが維持されている。Enterキーが大きめになっていて、非常に打ちやすいデザインだ。個人的にはBackspaceキーが横に長いことと、カーソルキーが他のキー配列からは独立していることなどを高く評価したい。
キーはアイソレーションタイプで、打鍵感も悪くない。なによりボディー剛性が高いためか、全域でたわみのない一様な打ち心地になっている。トータルでは、相当にクオリティーの高いキーボードになっていると言っていい。
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