各種インターフェースは、本体の左右側面に配置されている。薄型でありながらUSB 3.0とeSATA、アナログRGBとHDMIがそれぞれ搭載されていて、拡張性の面でも申し分ない。
最近では出番が少ないが、ExpressCard/54(/34兼用)に対応したスロットもひとつ搭載されている。
Sandy Bridge世代で性能は十分
バッテリー駆動時間も合格点
CPUとチップセットには、インテルのいわゆるSandy Bridge世代が使われている。CPUはCore i5-2520M(2.50GHz)で、十分な性能といえる。Core i5が採用されているのは最上位の39Bと37Bであり、下位モデルではCore i3-2310M(2.10GHz)になる。この点を考えると、37Bは価格性能比のいいモデルといえる。
Windowsエクスペリエンスインデックスは「5.6」と、さすがに高水準だ。最も低いのはストレージであるHDDの値で、次がグラフィックスになる。
ビジネス向けのモデルであり、ゲームやCG向けの性能はさほど重視されていないので、ディスクリート型のGPUは搭載されていない。そのためWindowsエクスペリエンスインデックスでのグラフィックの値も、CPU内蔵の「Intel HD Graphics 3000」のスコアになる。HDDモデルなのでOSやアプリの起動の速さについては、一般的なWindowsマシンとそう大きくは違わない。十分快適な速度ではあるが、昨今増えているSSD搭載ノートのような速さは感じない。
バッテリー駆動時間も、結論から言えば「十分に優秀」といえる。R731/37Bは、標準では「バッテリパック62AA」と呼ばれる6セルのバッテリーパックが搭載されている。この場合、カタログ上では「11時間」(JEITA測定法1.0による)となっている。
本連載恒例の「BBench」による計測の結果では、最も厳しい省電力設定を施した場合で約5時間。省電力設定を止めて処理能力をしっかり使う設定にすると、3時間を切る程度となる。カタログ値に比べると短めという印象を受けるが、実用上はそれなりに満足行くレベル、と言ってよさそうだ。
BBenchによるバッテリー駆動時間テスト | |
---|---|
バランス設定 | eco設定 |
約2時間47分 | 約5時間12分 |
9セルの大容量バッテリーである「バッテリパック92AA」(別売)を選ぶと、重量は1.64kgとなるがバッテリー駆動時間のカタログ値は16時間になる。計算では、BBenchの値も最大で7時間半程度まで伸びる。
負荷をかけた処理をすると、発熱はそれなりに大きい。放熱口が本体左奥にあり、そこに近い底面やキーボードの部分は熱を感じる。しかしパームレストやキーボードの右側は、さほど熱を発しない。底面はともかく、熱の不快感を感じやすいパームレスト部があまり発熱しないのはありがたい。
そもそも一般的なビジネス用途では、このレベルのCPUを利用したパソコンならば、なかなかフルパワーを必要としないものだ。だから、熱については過度に気にする必要はないと感じる。
この連載の記事
-
第116回
PC
「VAIO Duo 13」—革新は形だけじゃない! 変形ハイエンドモバイルに込めた思い -
第115回
PC
ソニーの本気—Haswell世代でVAIOはどう変わったか? -
第114回
PC
渾身の「dynabook KIRA V832」はどう生まれたのか? -
第113回
PC
HPの合体タブレット「ENVY x2」は、大容量プロモデルで真価を発揮! -
第112回
PC
ソニー“3度目の正直”、「Xperia Tablet Z」の完成度を探る -
第111回
PC
15インチでモバイル! 「LaVie X」の薄さに秘められた魅力 -
第110回
PC
フルHD版「XPS 13」はお買い得ウルトラブック!? -
第109回
デジタル
ThinkPad Tablet 2は「Windows 8タブレット」の決定打か? -
第108回
デジタル
今後のPCは?成長市場はどこ? レノボ2013年の戦略を聞く -
第107回
PC
Windows 8とiPadがもたらす変化 2012年のモバイルPC総集編 -
第106回
PC
Clover Trailの実力は? Windows 8版ARROWS Tabをチェック - この連載の一覧へ