このページの本文へ

西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第67回

節電対策のオフピーク機能も備える dynabook R731

2011年04月07日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

本体左側面。左から電源コネクター、アナログRGB出力、USB 2.0/eSATA、USB 2.0、HDMI出力

本体右側面。左から光学ドライブ、SDカードスロット(ドライブ上)、ExpressCardスロット(ドライブ下)、ヘッドホン、マイク、USB 3.0、有線LAN

 各種インターフェースは、本体の左右側面に配置されている。薄型でありながらUSB 3.0とeSATA、アナログRGBとHDMIがそれぞれ搭載されていて、拡張性の面でも申し分ない。

 最近では出番が少ないが、ExpressCard/54(/34兼用)に対応したスロットもひとつ搭載されている。

Sandy Bridge世代で性能は十分
バッテリー駆動時間も合格点

 CPUとチップセットには、インテルのいわゆるSandy Bridge世代が使われている。CPUはCore i5-2520M(2.50GHz)で、十分な性能といえる。Core i5が採用されているのは最上位の39Bと37Bであり、下位モデルではCore i3-2310M(2.10GHz)になる。この点を考えると、37Bは価格性能比のいいモデルといえる。

 Windowsエクスペリエンスインデックスは「5.6」と、さすがに高水準だ。最も低いのはストレージであるHDDの値で、次がグラフィックスになる。

Windowsエクスペリエンスインデックスの値

 ビジネス向けのモデルであり、ゲームやCG向けの性能はさほど重視されていないので、ディスクリート型のGPUは搭載されていない。そのためWindowsエクスペリエンスインデックスでのグラフィックの値も、CPU内蔵の「Intel HD Graphics 3000」のスコアになる。HDDモデルなのでOSやアプリの起動の速さについては、一般的なWindowsマシンとそう大きくは違わない。十分快適な速度ではあるが、昨今増えているSSD搭載ノートのような速さは感じない。

 バッテリー駆動時間も、結論から言えば「十分に優秀」といえる。R731/37Bは、標準では「バッテリパック62AA」と呼ばれる6セルのバッテリーパックが搭載されている。この場合、カタログ上では「11時間」(JEITA測定法1.0による)となっている。

バッテリーは本体後部に取り付ける。写真のバッテリーは標準添付の6セル型「バッテリパック62AA」

 本連載恒例の「BBench」による計測の結果では、最も厳しい省電力設定を施した場合で約5時間。省電力設定を止めて処理能力をしっかり使う設定にすると、3時間を切る程度となる。カタログ値に比べると短めという印象を受けるが、実用上はそれなりに満足行くレベル、と言ってよさそうだ。

BBenchによるバッテリー駆動時間テスト
バランス設定 eco設定
約2時間47分 約5時間12分

 9セルの大容量バッテリーである「バッテリパック92AA」(別売)を選ぶと、重量は1.64kgとなるがバッテリー駆動時間のカタログ値は16時間になる。計算では、BBenchの値も最大で7時間半程度まで伸びる。

 負荷をかけた処理をすると、発熱はそれなりに大きい。放熱口が本体左奥にあり、そこに近い底面やキーボードの部分は熱を感じる。しかしパームレストやキーボードの右側は、さほど熱を発しない。底面はともかく、熱の不快感を感じやすいパームレスト部があまり発熱しないのはありがたい。

各部の温度 放射温度計による測定、室温は17度

 そもそも一般的なビジネス用途では、このレベルのCPUを利用したパソコンならば、なかなかフルパワーを必要としないものだ。だから、熱については過度に気にする必要はないと感じる。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン