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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第8回

身近なAVアンプの入門機

3D BRAVIAと組み合わせたい! ソニー「STR-DH710」

2010年06月23日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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設定自体は簡単
ただしOSD機能がないのは残念

測定用のマイクが付属する

音場測定用のマイクが付属する

 一通り接続をした後で設定をしようとしたのだが、本機は「OSD」(オン・スクリーン・ディスプレー)がない。最近は入門機クラスのモデルでも、テレビの画面にメニューを表示できるようになってきているので、ここは少々残念。設定などは本体のディスプレーを使って行なうことになる。

操作メニューの自動音場補正画面。測定用マイクをセットして決定を押すと「START」画面に切り替わり、後は自動で測定が始まる

 とはいえ、設定は自動音場補正でできるので簡単。測定時間も極めて速い。他社のモデルの測定時間を考えると心配になるほどだが、ソニー独自の測定用信号(TPS信号)を使うことで、短時間であっても正確かつ高精度な測定と補正ができるので心配はない。

 この自動音場補正機能も上位機ではグラフィックイコライザー方式で、本機ではパラメトリックイコライザー方式という違いは多少あるが、基本的な測定や補正の方法などは同様となっている。

測定後は3つの補正メニューが選択できるようになる。それぞれの名称は「FULL.FLAT」、「ENGINEER」、「FRONT.REF」

測定後は3つの補正メニューが選択できるようになる。それぞれの名称は「FULL.FLAT」、「ENGINEER」、「FRONT.REF」

 補正後の音は3つのモードが選べるようになっており、各スピーカーの音色をフラットにする「FULL.FLAT」、アンプを開発した視聴室の音場を再現する「ENGINEER」、フロントスピーカーの音色に他のスピーカーの音色を合わせる「FRONT.REF」がある。

さらにそれぞれ個別に「POSITION」設定を行なえる

 それぞれ視聴ポジションの設定が1/2/3の範囲で選択できる。1がもっとも前方の音に近づいた設定で、2、3となるほどに後方の音が近くなる(前方の音がやや遠くなる)。このあたりはスピーカーの配置や好みで選ぶといいだろう。このほか、各スピーカーのサイズ、音量レベル、距離などのセッティングの微調整が行なえる。

 設定では、オーディオ系、ビデオ系の入力のアサインも行なえるようになっており、入力切り替え時の表示名も変更できるようになっているなど、一通りの機能は備えている。アンプのディスプレーを見ながらの設定は少々わかりにくいが、きちんと設定をしておけば、後々使いやすくなるので最初のうちにすませてしまおう。

スピーカー設定のメニューの「PATTERN」では、一般的な前方3/後方2ch+サブウーファーの「3/2.1」をはじめ、2チャンネルステレオのみの接続時の「2/0ch」から「ドルビープロロジックIIz」の「5/2.1ch」まであらゆるスピーカー構成を設定できる。自動音場補正で自動的に選択されるので、特に指定する必要はない

スピーカー設定のメニューの「PATTERN」では、一般的な前方3/後方2ch+サブウーファーの「3/2.1」をはじめ、2チャンネルステレオのみの接続時の「2/0ch」から「ドルビープロロジックIIz」の「5/2.1ch」まであらゆるスピーカー構成を設定できる。ただし自動音場補正で自動的に選択されるので、特に指定する必要はない

各スピーカーのレベル補正の設定。「T.TONE」(テストトーン、左)をオンにして、各スピーカーの音量差を調整できる。「D.RANGE」(右)の設定では、小音量時でも迫力を得やすい音に補正する機能のオン/オフが可能。「MIN」(最小)、「MAX」(最大)のほか、「AUTO」(自動)も選べる

スピーカーの設定ではサイズ設定(ラージ/スモール、左)やスピーカーの距離設定なども行なえる。スピーカーのクロスオーバー設定(右)は「スモール」選択時のみ設定できる。サブウーファーに受け持たせる低音の帯域を個別に設定できるのは便利だ

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