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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第8回

身近なAVアンプの入門機

3D BRAVIAと組み合わせたい! ソニー「STR-DH710」

2010年06月23日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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BRAVIAとの組み合わせで最高の使い勝手

 AVアンプのOSDメニュー画面といっても、上位モデルのGUIを別にすれば、多くはテキストベースの表示なので、AVアンプのディスプレー表示と情報量に大差はない。が、黎明期のワードプロセッサーのような1行表示は一覧性が皆無で、項目の選択などがわかりにくい。この点は使い勝手を重視するならば不満が多い。

 サラウンドモードの設定なども、本体側のボタンでは、映画系、音楽系それぞれにボタンが用意されており、それぞれに適したモードを順送りで選択できるのだが、リモコンのサラウンドモード切り替えボタンやメニューで操作する場合は、すべてのモードを順送りで選択しなければならないなど、操作は面倒。

BRAVIAで「アプリキャスト」を呼び出すと、画面右側にウィジェットが表示される

アプリキャストの中から「オーディオ機器コントロール」を選択すると、サラウンドモードや入力切り替え、トーンコントロールなどの操作がBRAVIAの画面上で行なえる

 この不便さを解消してくれるのが、アプリキャストの「オーディオ機器コントロール」アプリである。アプリキャストとは同社液晶テレビ「BRAVIA」の機能で、インターネットなどの情報を画面上にアイコン表示するもの。Windowsのウィジェット的なものである。

 このアプリのひとつに「オーディオ機器コントロール」が追加(アプリキャスト対応BRAVIAならば、ネットワーク経由で追加登録できる)されており、このアイコンメニューで、サラウンドモードや入力切り替えなどが行なえる。これに加えて、HDMIリンク機能の「ブラビアリンク」では、電源連動やテレビのリモコンでAVアンプのボリューム調整が行なえるなど、操作は格段に快適になる。

 これらの機能が使えるかどうかで、本機の使いやすさは天と地との差ができる。他社のテレビとの組み合わせでは、設定はともかく操作もDVD時代のAVアンプと同様だが、BRAVIAとの組み合わせならば、まさにテレビのオプション機器のような感覚で快適に使える。事実上、BRAVIAを買ったユーザーのための専用AVアンプと考えていいだろう。

「EQ」設定ではトーンコントロールの調整ができる。「TREBLE」(高音)と「BASS」(低音)を±10dBの範囲で調整可能。本体前面のツマミでも調節できる

HDMI設定の画面。「CTRL HDMI」(HDMIリンク)や「PASS THRU」(スタンバイ時の映像・音声信号パススルー)の設定のほか、オーディオ出力やSW(サブウーファー)のレベル/LPF設定が可能。対応するテレビとの接続時に薄型テレビ側の番組ジャンル情報を取得して自動でサラウンドモードを切り換えることができる「S.FIELD」設定もある

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