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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第21回

ネットに「パーソナリティ」は必要か――聴き専ラジオの考え方

2010年04月24日 16時24分更新

文● 四本淑三

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NezzMozzさんの選ぶ必聴盤7枚

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Super Taranta!

Gogol Bordello/Super Taranta!

 フロントマンのユージン・ワッツは、チェルノブイリ事故で難民生活の経験者。普段はメインストリームに出てこない、水面下に隠された巨大なルーツに裏打ちされた、熱くてデカくて、もう腹の底からカッコイイ音楽! 映像特典も沢山あってオトク。でも真価はライブなんだよなー、また日本に来てくれないかなー。


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Toys in the Attic

AEROSMITH/Toys in the Attic

 ミクスチャーロックの源流は実はエアロじゃないだろか。今でこそ当たり前だけど、当時はロックサウンドとラップの融合なんてとてもセンセーショナルなものだった。しかもそれをやったのが、第一級のロックバンドであるエアロと、ヒップホップではすでに超ビッグネームのRUN.D.M.C。日本版は邦題がいちいち愉快。


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Judgment Night

V.A./JUDGMENT NIGHT

 「イキのいい」ラウドミュージックのバンドたちと、ピッキピキのヒップホップアーティストがそれぞれガチンコマッチ!これぞ最強のミクスチャー!ジャンルは違えど、どこから見てもかっこいい「不良」の「怒り」の音楽のアソート。しかも映画のサントラ、ともう一つのでっかい枠を軽々と飛び越えて。


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Back from the Living

Stevie Salas Colorcode/Back From The Living

 いわゆるエレキギターはロックのモノ、白人のモノ。そう思われていた時代は確かにあった。その暗い歴史があるからこそ、そのミクスチャーには意味がある。ジミ・ヘンドリクスの志を継ぎ、ブーツィー・コリンズに手を引かれて世に出たサラスのギターからは、ブラックファンクの香りの残る、ラウドでサイケデリックな、かっこいいロックの音がしてる。


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The Fat of the Land

prodigy/The Fat of the Land

 メジャーすぎですかね? しかし黒と白を混ぜたのがエアロとRUN D.M.Cなら、機械と人の叫びを混ぜたのがprodigyだ。バンドサウンドとダンサブルビートとソリッドな電子音と泥臭い攻撃的なギター。そしてこのアルバムは全世界で1000万枚を超えるセールスを記録する。もう垣根は完全に取り払われた。


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Licensed to Ill

BEASTIE BOYS/Licensed To Ill

 メジャーすぎですかね?(2回目)しかしミクスチャー音楽の大きなターニングポイントとしてビースティは外せない。ラップだけど黒人の真似じゃないオリジナル。生意気なバッドキッズの勢いそのままに、分別ある大人には考えつかないものを考えつかない手法で混ぜてみせた。今なお世界中で支持される1枚。


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Pork Soda

PRIMUS/Pork Soda

 いわゆる超絶的に楽器演奏が「上手い」人がやる音楽は、クラシックかプログレと相場が決まってる。あとジャズとか? でもPRIMUSはそうじゃない。まさに変態的に気持ち悪いほど上手いが、その音楽は不気味にアグレッシブで腰にくる、正体不明だがまぎれもなくラウドなロック。PVもいいです。


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