ビデオカメラ市場において、今年大いに注目したいのが3万円以下で気軽に購入できる価格帯の製品だ。日本ではこの価格帯の製品をほとんど見かけることはなかったが、ソニーや日本ビクターなどの大手メーカーが製品を投入しはじめたこともあり、昨年後半あたりから徐々に盛り上がり始めてきた。
この低価格ビデオカメラ市場に早々に進出し、次々と製品をリリースしているのがエグゼモードである。その同社から昨年12月にリリースされたのが、ヤシカブランドを冠した「ADV-528HD」だ。直販価格は2万4800円でありながら、1920×1080ドットのフルHD録画に対応し、光学5倍ズームレンズ搭載とタッチパネルによる操作が可能な液晶ディスプレーなど、低価格機とは思えない装備を持つ1台に仕上がっている。
ただ低価格機といっても、エグゼモードのラインアップで見るとADV-528HDはミドルレンジに位置し、数千円~1万円台という製品も多い。低価格機はフルHD記録に対応していなかったり、レンズが単焦点だったりするわけだが、ADV-528HDは「普通の」ビデオカメラとして使っても不満のないスペックを実現している。早速詳しく見ていこう。
見た目は普通のビデオカメラ
まず撮像素子として使われているのは1/2.5型 551万画素のCMOSセンサーで、これに光学5倍ズームレンズを組み合わせている。焦点距離は35mmフィルム換算で38-190mm相当で、ビデオカメラとしては標準的な数値。撮影した動画を保存する媒体はSDメモリーカードで(2GBのSDメモリーカードが付属!)、当然SDHCにも対応している。
外観はいわゆる横型のビデオカメラで、右手の手のひらで本体を下から支えつつ撮影するスタイルになる。背面にモードダイヤルや録画ボタン、上部にズームレバーと静止画撮影用のボタンがある点なども一般的なビデオカメラと同様で違和感なく使い始められる。
本体側面の開閉式の液晶ディスプレーは、前述のとおりタッチパネル操作に対応したもの。サイズは3型と大きく、タッチパネルによるオペレーションでもそれほど窮屈さは感じない。視野角も十分広く、通常利用ではまず困ることはないだろう。なお液晶ディスプレーは上方向に180度、下方向に90度回転するので、タッチパネル面を露出した状態で閉じることもできる。
液晶ディスプレーを開くと、底面にあるスロットを開いてバッテリーとSDメモリーカードスロットにアクセスできる。バッテリーによる撮影時間は、カタログ上では約2時間40分の動画撮影が可能としている。
また、本体背面にはUSB端子やアナログ映像/音声出力端子、ミニHDMI端子が用意されている。マスストレージクラスに対応し、PCとUSBケーブルで接続すれば、本体に接続しているSDメモリーカードの内容をエクスプローラで表示できる。
パッケージにはミニHDMI-HDMIケーブルが含まれており、別途ケーブルを購入することなく大画面テレビに映像を表示できるのは親切だ。
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