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週刊 PC&周辺機器レビュー 第18回

11型で11時間! ネットブックを超えたEeePC 1101HA

2009年08月07日 12時00分更新

文● 池田圭一

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大容量6セルバッテリーの
標準搭載は伊達じゃない!

 EeePC 1101HAは標準で、容量5600mAhの6セルリチウムイオンバッテリーを搭載する。大容量だけが特徴かと思えば、本体を持つときに、このバッテリーのふくらみが、指をかけるのにちょうどいいグリップとなっているのも興味深い。ちょっと持って移動するときや、バックへの出し入れの際に自然に掴めるようになっていた。

6セル5600mAhの大容量バッテリーを標準で搭載。Seashellデザインを損なわないように、ヒンジの間から覗く部分も光沢塗装で仕上げられている

バッテリーをグリップ代わりにすると持ちやすい

本来は推奨できないが、バッテリーをグリップ代わりにすると持ちやすい。バックへの出し入れ時に、指かかかるのでかなり安定する

 気になるバッテリーの持ち時間に関しては、簡単なベンチマークテストをしてみた。カタログ値では10.7時間となっているが、どれぐらい持つのだろうか? 結果は、期待を“良い方向に”大きく裏切るものだった。

 フル充電(約95%)後に、mp3音楽をエンドレス再生しながら、USBフラッシュメモリーに常時アクセスしつつ、テストツール「BBench」を使用して、内蔵無線LAN経由でのインターネットへの連続アクセスとキー入力を行なったところ、バッテリー容量が残り5%になるまで約7時間(6.9時間)動作した。液晶ディスプレーの輝度は調整可能範囲の中央値で、この間のCPU負荷はほぼ50%、空冷ファンもかすかに風切り音が聞こえる程度で回り続けていた。

テスト中のBBenchの画面

テスト中のBBenchの画面。2時間45分が経過しても、バッテリーは60%以上残っている

テスト中のCPU負荷

テスト中のCPU負荷。HDオーディオ互換チップでの音楽再生の負荷が意外と大きい

「YbInfo」によるテスト中の電力消費

「YbInfo」によるテスト中の電力消費。本体内蔵のステレオスピーカーを鳴らしているためか、8000mW近くの電力を使う

 電力消費量をバッテリー情報表示ツール「YbInfo」でリアルタイムに監視したところ、バックライト輝度変更での電力消費変動が最も大きく、一方でCPU負荷を数%~100%に変化させても、バッテリー消費はそれほど変化しなかった。これには1101HAに搭載された独自技術の「Super Hybrid Engine」が効いているようだ。省エネモードはデフォルトで設定されており、細かな設定変更などはできないものの、Autoモードでバランスよく配分してくれるようだ。

CPUを100%、液晶輝度50%

CPUを100%、液晶輝度50%では、7600mW後で推移している

CPU負荷がほぼ最低、液晶輝度50%

CPU負荷がほぼ最低、液晶輝度50%では、7300mW前後となった

CPU負荷がほぼ最低、液晶輝度も最低

CPU負荷がほぼ最低、液晶輝度も最低では、5400mW前後まで低下する

 オーディオ再生や無線LAN運用&Webアクセスという電力消費の激しい使い方で7時間。東京から新幹線で博多まで移動しても約5時間で、さらに2時間も使えることになる。付属のACアダプターもコンパクトなもので、充電が2.3時間で完了することを考えれば、一日の業務をバッテリーのみで使うといった運用法も可能になる。正直言って、このロングライフには驚きを禁じ得ない。

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