台湾ASUSTeK社の「EeePC」と言えば、次々と斬新なデザインや徹底した低コスト化を図った製品をミニノート分野に投入し、いまやネットブックの代表的存在。そんな同社が、「Seashell」と銘打った新しいデザインコンセプトのEeePCを発表したのが今春。そして7月にネットブックの範疇からはみ出た、ちょっと大きな液晶ディスプレーを搭載した「EeePC 1101HA」が発売された。実売で5万円台半ばという低価格路線は相変わらずであるが、この価格に何をどこまで詰め込めたのだろうか?
Seashellデザインは正当なミニノートの姿
まずは外観から見ていこう。EeePCファミリーでは最大となる11.6型ワイド/1366×768ドットの液晶ディスプレーを搭載するため、やや横に広くなっているが、本体サイズはほぼB5サイズ。天板や本体はやわらかい曲面で構成され、威圧感が抑えられている。側面から見ると前方に行くほど薄く成型されているのがよくわかる。液晶ディスプレーは、最大150度程度まで本体後部に沈み込むように開閉する。ヒンジ部分がやや脆弱に感じられるものの、極端に乱暴に扱わなければ問題ないだろう。
今回試用したのは、樹脂外装に光沢塗装を施した「クリスタルブラック」モデルである。液晶天板からパームレスト、キーボードまで黒色で統一されており、重厚な印象がある。ただし、各部が白で統一されたパールホワイトカラーに比べて、ブラックの方が少しの皮脂汚れも目立ちやすく、すぐに拭き取りたくなってしまう。それもそのはず、表面をよく見ると単なるブラッククリアー仕上げではなく、かすかに青色に反射するラメ状の細粉が入っているため、黒に侵しがたい深みが感じられるからだ。
デザインの善し悪しは別にして、6万円以下で手に入るミニノートに、これほどデザイン面で気合の入った製品はほかに類を見ない。常に持ち歩くモバイル志向のノートだが、インテリアとしてもなかなかのものがある。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5 -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ