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デュアルコアCPUノート特集・2006 春

デュアルコアCPUノート特集・2006 春

2006年01月23日 00時00分更新

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Intel Core Duoに関するニュースをまとめてチェック!

Intel Core Duoプロセッサーと、Centrinoを構成するチップセット郡(上側)。左端がCore Duoである
Intel Core Duoプロセッサーと、Centrinoを構成するチップセット郡(上側)。左端がCore Duoである

 それでは最近のニュースの中から、Intel Core Duoに関する話題をピックアップしてみよう。Intel Core Duoの名前が正式にお披露目されたのは、5日に発表されたインテルの新企業ブランドとロゴマークであった。この中の“プロセッサーブランド”の筆頭に“Intel Core Solo”“Intel Core Duo”があった。翌日にはCore Duo、Core Soloの仕様などが正式に発表され、Core Duoの通常電圧版が4製品、低電圧版が2製品、Core Solo通常電圧版が1製品が登場することとなった。通常電圧版はCore Duo T2600-2.16GHzが最高動作周波数品であり、最高クロック周波数の点では、Pentium M 780-2.26GHzよりやや低い。また軽量モバイルノート向けの超電圧版については、現時点では発表されていない。

インテルの新しい企業/プロセッサーロゴ。下から2段目の左に、Core Solo、Core Duoが並ぶ
インテルの新しい企業/プロセッサーロゴ。下から2段目の左に、Core Solo、Core Duoが並ぶ

 インテルは10日にプラットフォームセミナーを開催し、Core Duoプロセッサーを採用するCentrinoモバイル・テクノロジの利点を紹介するとともに、未発表機種を含む搭載製品を多数展示した。全世界ではすでに250機種もの製品で採用されているということだ。

レノボジャパン(株)の“ThinkPad X”シリーズ 松下電器産業(株)の“TOUCHBOOK”シリーズ
レノボジャパン(株)の“ThinkPad X”シリーズ松下電器産業(株)の“TOUCHBOOK”シリーズ
現時点では未発表の“Core Duo搭載ノート”の例

 Core Duoプロセッサーの特徴については、同プロセッサーがコード名の“Yonah(ヨナ)”と呼ばれていた頃から、さまざまな形で公表が行なわれていた。Core Duo内蔵の2次キャッシュメモリーは2MBで、2つのコアで共有する方式になっている。容量自体はPentium Dの2MB×2より少なく、シングルコアのPentium Mと変わらない。しかし“インテル・スマート・キャッシュ”と称する共有キャッシュメモリーを効率よく扱う技術を用いることで、容量は同じでもキャッシュメモリーの利用効率を上げ、パフォーマンス向上につなげているという。またマルチメディアアプリケーションで多様されるSSE/SSE2/SSE3命令の内部処理を改良し、並列実行に適した形に改良している。一方で64bit拡張命令“EM64T”には対応しない。これは低消費電力化のため、回路規模の増大を避けるためとされている。

Core Duo(Yonah)のダイ写真。上側の2つがCPUコア。下半分は2MBの共有キャッシュメモリー。中央はバスインターフェースユニット
Core Duo(Yonah)のダイ写真。上側の2つがCPUコア。下半分は2MBの共有キャッシュメモリー。中央はバスインターフェースユニット

 チップの製造プロセスが、現行Pentium Mの90nmから65nmへと縮小されたことにより、CPU自体の消費電力はやや縮小された。また、デュアルコア化に合わせた電力制御機能として、“インテル ダイナミック・パワー・コーディネーション(DPC)”と称される機能も取り入れられている。

秋葉では早くもCore Duoが販売!
しかしマザーボードがない!?

秋葉原で販売され始めたCore Duoプロセッサーのパッケージ
秋葉原で販売され始めたCore Duoプロセッサーのパッケージ

 仕様が正式に公開された6日には、早速秋葉原のパーツショップでCore Duo T2300-1.66GHz、T2400-1.83GHz、T2500-2.00GHzのパッケージ品が発売された。価格はT2500が5万円台半ばで、Pentium Dの最高速品(840または950)よりは安価に設定されている。ただしCore DuoはPentium Mと同じピン数(479ピン)で、ソケット形状も同じであるが、ピンの信号線や電力線の配置がまったく異なるので、既存のPentium M用マザーボードは使えない。秋葉原では一部ショップでCore Duo対応マザーボードのサンプル展示も始まったとのことだが、対応マザーボードやベアボーンキットが市場に登場するのは、もう1~2ヵ月かかりそうだ。



Athlon 64 X2のパワーをノートにもたらすか?
AMDはデュアルコアTurion64を開発中

 Core Duo旋風でノートパソコンのデュアルコア化を進めるインテルだが、ライバルAMDも負けてはいない。Athlon 64 X2と同じ64bit対応のAMD64アーキテクチャーを採用するノート向けCPU“Turion64”をデュアルコア化した“デュアルコアTurion64”を、今年前半の投入を目指して開発中であるという。

AMDが日本で開発したモバイルノート向けプラットフォーム“Yamato”
AMDが日本で開発したモバイルノート向けプラットフォーム“Yamato”

 またインテルが周辺チップセットも含めたプラットフォームとして、ノートパソコンの設計と省電力化を指向しているのと同様に、AMDもノートパソコン向けのプラットフォーム開発に乗り出している。といってもAMDはインテルと異なり、チップセットや無線LANモジュールは手がけず、自社以外のメーカーとの協力で、プラットフォームの開発を進めている。それが日本にある“ジャパンエンジニアリングラボ”で開発された、ノートパソコン向けプラットフォーム“Yamato”である。デュアルコアTurion64と米エヌビディア(NVIDIA)社製のグラフィックス内蔵チップセットなどをコアコンポーネントに、液晶ディスプレーや光ドライブ、電源モジュールやバッテリーなどを組み合わせたもので、Yamatoの構成を元にパソコンメーカーは、ノートパソコンの開発を進められるようになっている。前述のアンケート結果でも、デュアルコアTurion64に期待する人は多い。Yamatoの成果を生かして、優れたノートパソコンが登場してくるのが期待される。

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