日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は19日、個人向けノートパソコン“LaVie(ラヴィー)”の新製品として、“LaVie RX”“LaVie J”“LaVie L”の3モデル9製品を今月下旬より順次発売すると発表した。
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“LaVie RX”(型番:LR900/ED) |
今回、14.1インチSXGA+(1400×1050ドット)表示のパワフルモバイルノートパソコン“LaVie RX”の新製品には、米インテル(Intel)社の次世代モバイルPentium Mと目される新CPU(開発コードネーム:Yonah(ヨナ))と対応チップセット(モバイルインテル945 Expressチップセットファミリー)が搭載されるが、詳細については明らかにされず、出荷開始予定日も現時点では未定となっている。LaVie RXについて発表されている主なスペックと出荷時期、編集部による予想実売価格などは以下の通り。
LaVie RX
- CPU
- 開発コードネーム:Yonah(詳細は未公開)
- チップセット
- モバイルインテル945 Expressチップセットファミリー(詳細は未公開)
- メモリー
- 512MB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大1.5GB
- 液晶ディスプレー
- 14.1インチ低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1400×1050ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵(詳細は未公開)
- HDD
- 約100GB
- セキュリティーチップ
- 搭載(TPM v1.2対応)
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 非搭載
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×2
- 通信
- IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN、10/100/1000BASE-T対応Gigabit Ethernet、Bluetooth Ver.1.2+EDR、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×4、IEEE 1394×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)、ビデオ出力(S-Video)、オーディオ入出力
- バッテリー(駆動時間)
- リチウムイオンバッテリー(約4.1時間)
- 付属品
- ACアダプター、各種ケーブル、ほか
- 消費電力
- 標準:約25W/最大:約75W
- 本体サイズ
- 幅310×奥行き258×高さ34.5(最薄部27.5)mm
- 重量
- 約2.0kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003
- 予想実売価格
- 22万5000円前後
- 出荷開始時期
- 未定
LaVie RXは、外観こそ9月発表の冬モデルから変更ないが、内部はフルモデルチェンジと言える進化を遂げている。CPUやチップセットの詳細は不明だが、現在までに明らかにされているYonahの特徴によれば、低消費電力化とパフォーマンス向上を両立できるとしている。事実、バッテリー駆動時間は標準4.1時間(セカンドバッテリー搭載時6.7時間)と、従来のLaVie RXの3.6時間を上回る。
そのほか、明らかにされているスペックとしては、光ドライブの書き込み速度がDVD-RAM5倍速/DVD±R 8倍速/DVD±RW 4倍速/DVD+R DL 2.4倍速/DVD-R DL 2倍速など。メモリーカードスロットは非搭載で、代わりにSDメモリーカード/メモリースティック(PRO対応)/xDピクチャーカード対応のPCカードアダプターが標準添付される。
また、この春モデルのノートパソコンでは、全機種共通に“ネット映像”視聴機能が搭載されている。同社のISP事業“BIGLOBE ストリーム(MG)”経由で配信されるストリーミング映像を手軽に視聴するための機能で、LaVie RXの場合はリモコンが添付されないものの、簡単接続&視聴が可能というユーティリティーソフトがプレインストールされている。
なお、新LaVie RXは新世代Centrinoモバイル・テクノロジに対応し、CPU、チップセットの刷新とともにインテル製無線LANモジュールを搭載したため、従来の米アセロス・コミュニケーションズ社の高速化&到達距離延長技術“Super A/G”“XR”には非対応となった。
LaVie J
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“LaVie J”(型番:LJ700/EE) |
- CPU
- 超低電圧版Pentium M 753-1.20GHz
- チップセット
- インテル855 GME
- メモリー
- 512MB(PC2700対応DDR SDRAM)/最大1.25GB
- 液晶ディスプレー
- 12.1インチ低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1024×768ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約80GB
- セキュリティーチップ
- 搭載(TPM v1.1b対応)
- 光ドライブ
- オプション
- TV機能
- 非搭載
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×1
- 通信
- IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN(Super A/G、XR)、10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×3、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)、オーディオ入出力
- バッテリー(駆動時間)
- リチウムイオンバッテリー(約6.0時間)
- 付属品
- ACアダプター、各種ケーブル、ほか
- 消費電力
- 標準:約13W/最大:約40W
- 本体サイズ
- 幅270×奥行き217×高さ37.2(最薄部26.2)mm
- 重量
- 約1.066kg
- OS
- Windows XP Professional SP2
- オフィスアプリ
- オプション
- 予想実売価格
- 20万円前後
- 出荷開始時期
- 1月上旬
今回発表されたLaVie Jは、従来から直販サイト“NEC Direct”で販売されている『LaVie J(今年9月発表)』を『同 アドバンスト』と名称変更し(モデルチェンジは行なわない)、より携帯性と堅牢性を重視したモバイルモデルとして販売されるもの。
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併売される従来モデルの“LaVie Jアドバンスト”(左)との比較。写真は指紋認証ユニットを内蔵した直販モデル |
写真からも分かるように、今月5日に企業向けモバイルノートとして発表された『VersaPro UltraLite』を個人向け仕様にしたもの。堅牢設計は変わらないが、ビジネスモデルではオプションだった無線LANを標準搭載し、内蔵HDDは80GB(2.5インチタイプ)となっている。そのため指紋センサーは非搭載。またバッテリー駆動時間がビジネスモデルより1時間短い6時間となっている。そのほかの特徴はVersaPro UltraLiteと同様。
LaVie L(アドバンストタイプ)
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TV視聴非対応ながら、Pentium M 740搭載の最上位モデルLaVie L(型番:LL900/ED) | AirTVセットのワイヤレスTV視聴モデル(型番:LL790/ED) |
- CPU
- Pentium M 740-1.73GHz/Celeron M 370-1.50GHz
- チップセット
- ATIテクノロジーズRADEON XPRESS 200M+IXP 400
- メモリー
- 768MB/512MB(デュアルチャネルPC2700対応DDR SDRAM)/最大2.25GB
- 液晶ディスプレー
- 15インチスーパーシャインビューEX2液晶ディスプレー/15インチスーパーシャインビュー液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1024×768ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約120GB/約100GB/約80GB
- セキュリティーチップ
- 非搭載
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- AirTV付属(1製品)/TVチューナー内蔵(1製品)
- 拡張スロット
- ExpressCard/54(同/34対応)×1、PCカード TypeII×1、トリプルメモリースロット
- 通信
- IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN(Super A/G、XR)、10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×5、IEEE 1394×1、パラレル×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)、ビデオ出力(S-Video×1)、オーディオ入出力
- バッテリー(駆動時間)
- リチウムイオンバッテリー(約6.0時間)
- 付属品
- ACアダプター、リモコン(TVモデルのみ)、各種ケーブル、ほか
- 消費電力
- 標準:約37~45W/最大:約60W
- 本体サイズ
- 幅333×奥行き277×高さ41.3mm
- 重量
- 約3.5~3.8kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003
- 予想実売価格
- 18万5000円前後から
- 出荷開始時期
- 今月下旬(一部機種は1月上旬)
インテル製CPUを採用する普及型ノートパソコンの上位モデル“LaVie L(アドバンストタイプ)”は、新たにワイヤレスTV視聴が可能なAirTVセットモデルと、TVチューナー内蔵の2種類(2製品)のTV視聴・録画対応モデルを含む5製品がラインナップされている。いずれも地上アナログ放送対応チューナーで、高画質化エンジン“VISITAL(ビジタル)”を搭載する。いずれも最長録画可能時間は約408時間(超長時間モード時)で、TVチューナー内蔵モデルはDVD-RAMへのダイレクト録画にも対応。AirTVセットモデルでは、従来製品ユーザーからの声に応える形で、インターネットへの接続設定を自動化する改良版ユーティリティーソフトが添付されている。
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TVチューナー内蔵モデル(型番:LL770/ED) |
このほか、全機種共通でインスタント機能を搭載し、TVチューナー内蔵の1製品はTV視聴・録画・予約が可能。そのほか全製品でCD/DVDの再生、およびHDD内の音楽や動画ファイルの再生が可能となっている。
LaVie L(ベーシックタイプ)
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LaVie Lベーシックタイプの上位モデル(型番:LL590/EE) | LaVie Lの最廉価モデル(型番:LL370/ED) |
- CPU
- Turion64 ML-37-2GHz/Sempron 3000+-1.80GHz
- チップセット
- SiS M760GX+SiS 963L
- メモリー
- 512/256MB(PC2700対応DDR SDRAM)/最大1GB
- 液晶ディスプレー
- 15インチスーパーシャインビュー液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1024×768ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約80GB
- セキュリティーチップ
- 非搭載
- 光ドライブ
- CD-R/RW&DVD-ROM対応“マルチプレードライブ”
- TV機能
- 非搭載
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×1
- 通信
- IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN(Super A/G、XR)、10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×3、IEEE 1394×1、パラレル×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)、オーディオ入出力
- バッテリー(駆動時間)
- ニッケル水素バッテリー(約1.2~1.3時間)
- 付属品
- ACアダプター、各種ケーブル、ほか
- 消費電力
- 標準:約32~33W/最大:約60W
- 本体サイズ
- 幅333×奥行き268×高さ36.5mm
- 重量
- 約3.1kg
- OS
- Windows XP Professional SP2/同 Home Edition SP2
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003
- 予想実売価格
- 18万5000円前後から
- 出荷開始時期
- 今月下旬(Turion64モデルは1月上旬)
AMD製CPUを採用する“LaVie L(ベーシックタイプ)”は、デザインを一新し、スペックも強化されている。キーボード奥(液晶パネルの手前)に青いラインを入れて、スイッチ類をそのライン上に配置する“アクセントブルーライン”デザインを採用。2製品とも無線LAN機能を標準搭載し、Sempronモデルにはメモリーカードアダプター(トリプルメモリーカード対応)を標準添付するなど、ユーザーの使い勝手を考慮した機能強化を図ったのが特徴。
なお、同社直販サイト“NEC Direct”では、店頭モデルのスペックを一部変更して購入が可能となっている。具体的には、モバイル用途がメインと想定されるLaVie RX/LaVie Jでは指紋認証機能の内蔵、およびセキュリティー機能が強化されたOS(Windows XP Professional SP2)のプレインストールが可能。各製品のNEC Directでの販売価格は以下の通り。
- LaVie G タイプJ(LaVie J相当)
- 17万5665円~(送料別、以下同)
- LaVie G タイプRX(LaVie RX相当)
- 17万6505円~
- LaVie G タイプLアドバンスト(LaVie Lアドバンストタイプ相当)
- 14万2800円~
- LaVie G タイプLベーシック(LaVie Lベーシックタイプ相当)
- 12万1695円~
