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ついにLinuxに踏み込んだSunの思惑

2002年08月25日 22時51分更新

文● 渡邉 利和(toshi-w@tt.rim.or.jp)

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 永らく噂に上っていたSunのLinux/Intel CPU搭載機がついに正式に発表された。米国で開催されたLinux World Confereceの場でCEOのScott McNealy氏が自ら発表したようだ。Linux World ConfereceでSunがLinuxマシンを発表するらしい、という情報はあらかじめつかんではいたものの、諸般の事情により直接現地でこの発表を聞くことができなかったのは残念だが(お盆の時期に海外に出かけるのは容易ではないのでねぇ)、日本での発表を踏まえてこのマシンについて考えてみたい。

LX50とはどういうマシンか

 今回発表された『LX50』は、外形としては1Uサイズのラックマウント型サーバであり、CPUにはIntelのPentium III-1.4GHzを最大2基搭載可能なPCサーバである。CPUがIntel製であるだけではなく、ハードウェア面でSunの独自開発のコンポーネントは存在しないとされている。つまり、マザーボードやチップセット、その他のコンポーネントに至るまで、すべてがありもののPC用、という意味だ。つまり、中身は一般的なPCサーバそのものであり、ハードウェアレベルでは「Sun製」であることに由来する要素は何もない。唯一、Cobalt Blueと呼ばれるフロントパネルの色がオリジナルなだけと言っても過言ではない。メモリは標準で512MB(1CPUモデルの場合)、最大で6GBまで搭載でき、ECC付きのPC133 SDRAMスロットを6本備える。HDDには、Ultra 160 SCSIの36GBまたは72GBのドライブを利用し、最大3基まで内蔵可能だ。10/100BASE-TX Ethernet×2を備え、64bit 66MHz PCIスロットも2本用意するなど、1U PCサーバの上位機として一般的な仕様になっている。同様の構成の製品例としては、DELLのPowerEdge 1650やIBMのxSeries 330に相当する。なお、参考までに、DELL PowerEdge 1650のSCSIモデルでLX50の最小構成モデルとほぼ同等となる、Pentium III 1.4GHz×1、メモリ512MB(256MB×2)、36GB Ultra3 SCII HDDという構成にしてみた場合の見積りは36万7500円だったので、LX50の41万9000円という価格よりはさすがに少々安くなる。

『Sun LX50』
『Sun LX50』

 ソフトウェアに関しても、Sun Linuxと呼ばれる“Linuxディストリビューション”の中身は標準的なRed Hat Linuxそのものだと考えてよいようだ。構成としては、PCサーバメーカー各社が出荷しているものと比べても特段の違いはないと考えられるし、意味があるかどうかは別にして、ユーザーが希望すればLX50上で他のPC用OSをインストールして動作させることもできる。極端な話、Windowsサーバとして運用することもできるという。

 Sunのマシンらしい特徴としては、“Sun ONE”ブランドのソフトウェアがいくつかプリインストールされている点だ。J2SE、Sun ONE ASP for Linux(旧Chili!Soft ASP)、Sun Grid Engine(クライアントモジュール)、Sun Streaming Serverなどが含まれ、将来的にはSun ONE Application ServerやSun ONE Directory Serverなども提供される予定になっている。このほか、オープンソースソフトウェアとしてApache(Webサーバ)、TomCat(JSP実行エンジン)、MySQL(RDBMS)、Sendmail(メールサーバ)、WU-FTPD(FTPサーバ)、Bind(DNSサーバ)などがプリインストールされている。

 インターネットサーバとしてLinuxサーバを運用する場合に必要となる要素がおおむねカバーされており、一般的な用途であれば「箱から出してセットアップすれば即使える」環境になっていると言ってよさそうだ。なお、LX50ではOSとしてIntel版Solaris 8も選べるが、価格は全く同一である。将来的にはSolaris 9の提供の計画もあるようだが、現時点ではSolaris 8であり、SPARCマシンとはちょっと差が付いている。

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