個人的にはいつも通りに新年を迎えたという感じだが、実のところ世紀の変わり目を越えたわけで、世間は21世紀である。とはいえ、「2000年9の月」と一緒で、過ぎてしまえばなんということもなく、改めて21世紀だ何だと口にする人も少なくなりつつあるようだ。ところでJavaだが、前世紀からの宿題のいくつかが今月相次いで片づき、いよいよ本格的に花開くか、という予感を感じさせる状況になってきた。
Javaに関してはどのようなイメージを持っているのだろうか? どうも、最初に登場したときのイメージが鮮烈すぎたのか、少なくとも筆者の周囲にはJavaに好意的な人はあまり多くはないようだ。筆者はJavaとJiniには大きな期待を掛けているのだが、一方で「Javaなんて」と言う人の気持ちは分からなくもない。ことPCをプラットフォームに考えた場合、マルチプラットフォームであることはあまり大きなメリットとは感じられないだろう。ハードウェアは基本的に互換だし、OSはたいていWindows系のどれかである。最近でこそLinuxなどのPC UNIX系OSのユーザーも増えて来ているが、それでも「多種多様な環境が混在」というほどの状況ではない。この世界では、マルチプラットフォームを実現するためにJavaが犠牲にしたもののほうがずっと重大なことに思えても不思議ではない。
そんな見方も影響してか、このところJavaは少々地味な印象を与える。動きの速いこの業界において、あまり激しい動きを示していないように見える状況だ。これでは、毎日のように激動するコンピュータ関連業界では「昔話」と扱われてしまいかねない。しかし、今月はJava関係のニュースがいくつか出てきている。