M17はパフォーマンスと安定化が図られたのは前頁でも述べたが、決してそれだけではなく、インストールしたユーザーが十分楽しめる変更も行なわれている。たとえば、「Classic Theme」の追加がそれだ。「Theme」とは、Mozilla(もしくはNetscape 6)の「外見」を形作る、“Mozillaの皮(スキン)”ともいえるものだ。Netscape 6やMozillaは、Themeをいろいろと変更することにより、まったく別の外観を持つことができる。Theme機能の実装やThemeの切り替えボタンそのものは、以前のバージョンから搭載されていたのだが、M17ではNetscape Communicatorの外観を再現(?)する「Classic」というThemeが同梱されている。Themeを「Classic」に切り替えると、現行のNetscape Commnicator 4.7xなどと同じ外観でMozillaを使うことができるようになる。
Themeを「Classic」に変更。「Communicatorの皮を被ったMozilla」である |
Themeを変更する。「Modern」と「Classic」があるのが分かる |
そのほかの変更点としては、アドレスバー(URLを入力するウィンドウ)にオートコレクト(文字補完)機能が採用された点や、ヘルパーアプリケーション機能による外部アプリケーション起動等が挙げられる。また、Cookieのマネージメントや、フレームの取り扱いなどが改善されている。そして、Linux版のみ実現されていなかったプラグインサポートも実装された。
M17のオートコレクト機能。「www.li」と入力すると、今まで入力したURLが補完候補として表示された |
ファイルの拡張子などを指定して、ヘルパアプリケーションを登録する |
なお、国内有志によるMozilla総合Webサイト「Mozilla.gr.jp」では、M17のメニューを日本語化するパッケージ「M17 日本語パック リリース候補1」が公開されている。この日本語化パックは、“リリース候補1”とあることからも分かるとおり開発版なので、使用者はBugzillaを使うなど、積極的に協力されたい。