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Mozillaのロードマップが公開。Mozilla 1.0は2001年第2四半期に登場

2000年09月21日 00時00分更新

文● 植山 類

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 Mozillaの今後の開発方針とスケジュールを示したロードマップが公開された。これによるとMozillaは、Netscape PR3リリースのタイミングでメインのMozillaとNetscape 6に技分かれして開発が進み、Mozilla 1.0のリリースは2001年第2四半期の予定だ。

 フリーソフトの開発スタイルを分析したEric Raymondの衝撃的な論文「伽藍とバザール」(The Cathedral and the Bazaar)の影響を受けて、Netscape CommunicationsがNetscapeのソースコード公開に踏み切ったのは2年前のこと。当初は比較的すぐに登場すると予想されていたMozillaの正式バージョンだが、その歩みは遅く、「失敗したプロジェクト」と批判されることすらあった(しかし幸いにも、これが「フリーソフトの挑戦の失敗」と見なされることはなかった)。

 ロードマップでは、「我々は“Mozilla 1.0”プロジェクトの最後の10パーセントに近づいた」と記述されている。そして、もはや「新しい」または「次世代」のモジュールは不必要で、安定性と速度、そして正しさが必要だとしている。これは、新しいコードの追加が膨大な時間とデバッグの手間を必要とするからだ。

Mozillaのロードマップ

 Mozillaのコードのツリーは、まずNetscape PR3の「ブランチ」(枝)とMozillaの「幹」に分かれる。「幹」はそのまま開発が続けられ、IBMのBiDi (右に左から書く言語のサポート)やActiveState DOMスクリプティングサポートなどが統合される。一方、NetscapeのブランチはNetscape Communicationsの管理方針のもとに開発が進められ、Netscape 6出荷のタイミングで、“Mozilla”の名がつくブランチとNetscape 6.0xとのブランチの2つに分けられる。このバージョンは“Mozilla 0.9”と呼ばれる予定だ。

 それぞれのブランチの開発者は、変更したコードをメインの幹にも反映することが義務づけられている。

 Mozilla 0.9リリース以降、マイルストーンは「mozilla0.90」のようにバージョン名で呼ばれることになる。2001年第1四半期にmozilla0.90/0.91、第2四半期にmozilla1.0/1.01がリリース予定で、第4四半期のmozilla1.21までがロードマップに示されている。

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