MT4.2をさらに速くする方法
パフォーマンスが向上したMT4.2を、さらに速くするにはどうしたらよいか。金子氏に続いて登壇した米シックス・アパート インターフェイス デザイン エンジニアのBeau Smith氏は、「パブリッシングの最適化」をテーマに講演した。
Smith氏は始めに、パフォーマンスに関するMTの優位性を「スタティック・パブリッシングにある」と強調した。「毎回、ダイナミックにページを生成するよりも、あらかじめ生成しておいたスタティックなサイトの方が表示が速い。MTはそのことを前提に開発されており、他のツールに対して優位性を持っている」(Smith氏)。サイト閲覧者が待たされることが少なく、ストレスを感じにくいのが、スタティックなサイトを構築できるMTのメリットだという。
だが、エントリの追加や更新、デザインを変更する際には、月別/カテゴリ別/投稿者別のアーカイブページなど、さまざまなHTMLファイルを再度、生成しなおすため、エントリが増えたり構造が複雑になると再構築に時間がかかってしまう。サイト管理者の負担を軽減するために、この再構築を速くする必要がある。
そこでSmith氏が紹介したのが、FastCGIをサーバに組み込む方法、公開キューやテンプレートモジュール、ダイナミック・パブリッシングなどの機能をうまく活用する方法だ。たとえば即時更新される必要がないページに関しては、公開キューを利用して決まった時間に再構築することで、エントリの追加/更新時の時間を短縮できるようになる。
MTはテンプレートの組み方、再構築オプションの選択によって、再構築の対象となる範囲が変わる。「何をしたらどこが更新されるのかを知っておくことが、最適化する上で大切なことだ」。Smith氏はそう強調した。