「またスパムか」――自分のブログサイトを開くたびに増殖しているコメント/トラックバックスパムに、もういい加減うんざりだ! という方も少なくないだろう。たとえ「承認後に公開」する設定にしていても、いちいちスパムかどうかを目視でチェックするのは一苦労に変わりない。
Movable Type(MT)やWordPress(WP)といったメジャーなブログツールには、すでにさまざまなタイプのスパム対策プラグインが揃っている。10月28日にライブドアが始めた新サービスは、そうしたプラグインによるスパム対策の精度をさらに高めてくれるものだ。
その名も「スパムちゃんぷるーDNSBL(β)」という新サービスは、ライブドアが蓄積しているスパム送信元IPアドレスのデータベース(DNSブラックリスト)を外部から利用可能にしたもの。もともとライブドアが自社のポータル系サービス向けに提供していた内向けのサービスを一般向けに公開した。利用は商用/非商用を問わず基本的に無料(1万リクエスト/日以上が予想される大規模利用の場合は要相談)。
スパム“メール”の判定に使われるDNSBLはいくつもあるが、ブログのコメント/トラックバックスパムに特化したものは珍しいのではないだろうか。しかも、国内有数のユーザー数を誇るブログサービス「livedoor Blog」で蓄積されたデータだけに、実用度という面ではかなり期待が持てる。
では実際にMTやWPといったブログツールで使う場合にはどうすればいいのか? MT/WPともに既存のプラグインを利用すれば簡単だ。
■Movable Typeの場合
デフォルトで用意されている「SpamLookup」を利用できる。管理画面から、[ツール]→[プラグイン]→[SpamLookup]→[設定]の順にクリック。「IPブラックリストのサービス」の欄に、「dnsbl.spam-champuru.livedoor.com」を追記する。これで変更を保存すればOKだ。
■WordPressの場合
標準でも強力なスパムフィルタが搭載されているWPだが、スパムちゃんぷるーDNSBLを使うには細かい設定が簡単にできるプラグイン「SPAM-BYEBYE」(ohtan氏作)が便利だ。作者のWebサイトからダウンロードした圧縮ファイルにある「spam-bye2.php」を開き、45行目にスパムちゃんぷるーDNSBLのホスト名(dnsbl.spam-champuru.livedoor.com)を追加する。変更済みのspam-bye2.phpを「wp-content/plugins」にアップし、管理画面からプラグインを有効にすれば利用可能だ。
このほか、tDiaryでの導入方法については、SHIBATA Hiroshiさんがブログで紹介している。
スパムちゃんぷるーDNSBLはまだ提供が始まったばかりなので、実際のところはどれほどの効果があるのかは分からないが、ブログのスパムにお悩みならぜひ試してみよう。