インテルは4日、現在のデスクトップ向けチップセットシリーズ「35」シリーズの後継にあたる「45」シリーズの発表を行なった。すでに「COMPUTEX TAIPEI 2008」が開始した3日には、秋葉原のショップでは同チップセットシリーズを搭載した製品の発売が開始されたため、一部スペックが伝わっていると思われるが、今回新たにグラフィック内蔵モデルの詳細も明らかになったので概要をお伝えしよう。
従来の35シリーズには用途向けにP/G/Qの3つのラインナップが存在している。簡単に分けると、Pはメインストリーム向けの製品でシリーズの基本となる構成のもの、Gはチップセット内にグラフィック機能を内蔵させたもの、そしてQは秋葉原などのショップに出回ることは希ではあるが、ビジネス用のモデルでGシリーズに通信やセキュリティ機能を強化したモデルである。
今回の4xシリーズの発表では、同様のカテゴリ分けでP45/43、G45/43が発表となった。4xシリーズに共通するのは、以下のようになる。
・PCI Express 2.0への正式対応
・DDR2メモリ使用時の最大メモリ容量が16GBに増加
(DDR3メモリ使用時は最大8GB)
・組み合わされるサウスブリッジがICH10/10R
注目してもらいたいところがPCI Express 2.0への正式対応の部分で、P43、G45/43がPCI Express x16スロットが1レーンとなっているのに対し、P45はPCI Express x16スロットが1レーン、またはPCI Express x8スロットが2レーンという構成で利用できる点だ。
Gシリーズはこれにチップ内蔵のグラフィック機能を追加したもので、上位モデルのG45が「GMA X4500HD」、下位モデルが「GMA X4500」という形になり、名称からも推察できるようにHDデコード機能のネイティブサポートの有無が差となる。そのほかG45はHDのデコード機能としてH.264、VC-1、MPEG-2をサポートしており、HDMI、DVI(HDCP対応)での出力が可能。もちろんDirectX 10でもサポートするのは言うまでもない。
会場ではインテルのVice President, Mobility Group General Manager、Chipset & Graphics DevelopmentであるEric Mentzer氏が今回正式発表となるP45/G45の説明を行なったが、注目だったのはインテル謹製のオーバークロックツール「Intel Extreme Tuning Utility」を使ったデモだ。FSB333MHzを400MHzに引き上げて動作させるものであったが、「インテルもついに……」という感じがするものだった。
またG45搭載マザーでのHDムービーの動作デモでは、ビデオカードを接続したモデルとの消費電力比較を実施。ビデオカードで動作させたものは95Wとなっていたが、G45で再生した場合は53Wと、半分ほどの消費電力となっている点を強調した。
上の画像2つはインテル謹製のオーバークロックツール「Intel Extreme Tuning Utility」の様子。下の画像はアプリケーションを登録することによりアプリケーションの高速起動が可能になるという管理ソフト

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