「出張」。それは移動に疲れるものではあるけれど、普段行かないところに行けるという、まさに営業の醍醐味的なところがあります。特に「そこのおいしいものが食べられる」。
ヤマダ自身も、営業職に就いてからは取引先の特性上、北は北海道から南は沖縄まで、全国津々浦々を飛び回っておりました。さすがに地元に「仕事で」と帰ったときはなんとも言えない違和感に襲われましたが、慣れ親しんだ街と言葉に仕事のさなか、癒されたものです。
あっ、ちょっと帰りたくなってきた……。
が、そう思えだしたのは慣れてからのこと。最初のころは、きちんと目的の場所に着けるかどうか、挨拶できるかどうか、いろいろと不安にさいなまれたものです。出張を楽しむなど二の次三の次。今のようにさくっとスマホで道や電車の検索などできませんでしたからね……。
そんなときに頼もしいのが「同行者の存在」。まだまだ営業初心者の頃は、上司や先輩のお供が主だったので、自分で調べながらも、困ったときには頼れる相手がいる! という安心感があったのです。
そして先輩も、頼られることがうれしかったんでしょうね。普段は見せないハイテンションさで、後輩の私をエスコートしてくれたりするんですよ。……が、そのハイテンションが災いして、楽しむつもりの出張が、単なる移動になってしまったお話をお送りしたいと思います。
なんか、都内の店回りの延長上みたいでした……。
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