40kgの重りも関係なし!? au TOM'Sが見せた衝撃の逆転劇でSUPER GT開幕2連勝!

文●吉田知弘 写真●加藤智充 編集●ASCII

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 2026年のSUPER GT第2戦「FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL」が5月3~4日に静岡県の富士スピードウェイで行なわれた。今年も恒例のゴールデンウィーク開催の第2戦は2日間合計で8万3600人が来場し、大盛況となったが、その中でGT500クラスを制したのは、au号こと36号車「au TOM'S GR Supra」の坪井 翔/山下健太のコンビだった。

 4月の開幕戦岡山で、ライバルを圧倒して優勝を飾った36号車。この第2戦以降は、獲得ポイントに応じて重りを積まなければいけない“サクセスウェイト”の制度が導入される。基本的に、前戦までに獲得したドライバーズポイント1点につき2kgの計算で、20ポイントを稼いだ36号車は40kg(5kgの米袋=8袋分)の重りを背負って、今回の富士ラウンドに臨む。

練習走行では暗雲が立ちこめたが
予選ではなんと2番手タイム!

 昨年も同じように40kgのサクセスウェイトを積んで第2戦の富士に臨み、決勝では追い上げて2位表彰台を獲得と調子が良く、今年は開幕2連勝を掲げていたが、そう簡単にいかないのがSUPER GT。予選日の午前に行なわれた公式練習では感触が良くなく13番手タイムに終わった。

 「さすがに今回はQ2に行くのは厳しいかなと思いました」と山下も語っていたが、同時に路面コンディションの違いでバランスが悪くなっているのではないかということも予測していた。前回の岡山大会でも公式練習で路面のグリップ感を十分に感じることができなかったが、予選に向かって路面状況が良くなっていったことで、36号車も速さを増していった。

 さらに今回は予選にかけて路面温度が約7度低くなったほか、全体的なタイムも1秒以上も上がっていた。Q1担当の坪井も「公式練習での感触が良くなかったんですが、GT300のQ1でタイムが上がっているのをみて“いつも通りに戻ったかな”という安心感はありました。走り出してみたらグリップが上がっているのは感じられました」と、自信を持ってアタックに臨めた様子。1分26秒640でQ2進出を果たした。

 続いては山下がアタックを担当。40kgのサクセスウェイトを積んでいるということで決して優勢というわけではなかったが、その中で最大限のパフォーマンスを発揮して2番グリッドを獲得。開幕戦ではポールポジションを獲れず悔しがっていたが、今回は状況が違うということで、この結果をポジティブに捉えていた。

予選夜の大雨は嘘のように晴れ
絶好のコンディションで決勝スタート

 予選日の夜に大雨に見舞われた富士スピードウェイだが、4日の決勝レース日は晴天となり、ドライコンディションでスタートが切られた。今回は3時間レースで、途中に2度のピットストップが義務付けられている。レースペースに自信のある36号車は、この長丁場のレースで逆転を狙い、山下がトップバッターを務めた。

 サクセスウェイトの影響もあったが、小さなトラブルも発生しており、序盤は思うようにペースが上げられない状態が続く。トップとの差が少しずつ離れていったが、山下はなんとか2番手を死守して1時間を走り切り、40周目にピットイン。坪井に交代した。

 この時点でトップとの差は約20秒弱あったが、本来のレースペースが復活して少しずつ差を縮めていく。特にスタートから1時間半を過ぎて日が傾きはじめたあたりから、両車の差がみるみると縮まっていき、スタートから1時間45分を迎えたあたりでは、10秒を切るところまで接近した。

 ここからさらに路面温度と気温が下がっていくことと、タイヤのウォーミングなどを考慮して、スタートから2時間を迎える76周目に36号車が2度目のピットイン。ライバルよりも先にピットストップを済ませる作戦で逆転を狙う。

 これに対して、トップを走る14号車「ENEOS X PRIME GR Supra」は3周後の79周目にピットインするが、この間に36号車がメインストレートを通過し、見事逆転に成功した。一瞬は14号車が背後に迫る場面もあったが、終盤は相手よりも速いペースで周回を重ね、36号車が見事に開幕2連勝を飾った。

 「ライバルも非常に手強くて、なかなかタフなレースでしたけど、僕たちが選んでいたタイヤを考えると、レース後半でチャンスはあるなと思って、最後は自信を持っていけました。目標としていた開幕2連勝を果たすことができて良かったです」(坪井)

 「本当にチームと坪井選手に感謝しています。これでサクセスウェイトが増えますが、その中でもポイントを獲っていくのが重要です。その力は自分たちにあると思うので、ミスなくしっかり戦えれば、結果はついてくるかなと思います」(山下)

海外は延期で次戦は8月
長いお休みに入るSUPER GT

 第3戦マレーシア大会が中東情勢の影響で開催延期となったため、次戦は8月の第4戦富士スピードウェイで300kmレースとなる。次回からは燃料リストリクター制限だけでなく給油リストリクター制限も追加されるため、より難しい戦いになるが、今まで以上に安定感がある36号車の戦いぶりは、ますます注目だ。

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