このページの本文へ

「iPhone 17」eSIM化 困ることは?失敗したら詰む?

2025年09月12日 09時30分更新

文● G. Raymond 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 アップルが日本で販売する「iPhone 17」シリーズは、物理SIMを廃止した「eSIM専用モデル」になった。

 eSIMは、SIMカードを抜き差しする代わりに、QRコードやアプリで端末内に回線情報を書き込む仕組み。契約や切替は端末内で完結し、店舗に行かなくてもオンラインで手続きできるのが特徴だ。

 複数のeSIMを保存できるため、仕事用とプライベート用などで使い分けられるのは大きなメリットだ。SIMスロットがなくなったことで防水・防じん性能も強化され、SIMカードの破損や紛失のリスクも消えた。海外旅行の際には、出国前に現地eSIMをオンライン購入し、到着後すぐ通信できるなど、利便性は高い。

 一方で、eSIMならではの注意点もある。

 SIMカードならスマホに差せば数分で復旧したが、eSIMの場合は再発行や本人確認、QRコード取得といった手順が必要だ。スマホが故障したり紛失したとき、キャリアのアプリやサイトにアクセスできなければ、eSIMの再発行自体が滞り、通信断絶が長引いてしまうおそれがある。

 MNPや機種変更のときにも、切替直後にSMSが受け取れなくなれば、銀行などの二段階認証で詰まってログイン不能になるおそれがある。特に深夜や休日の切替では、翌営業日まで身動きが取れなくなることもあるだろう。

 こうした「詰み」パターンを避けるため、自宅のWi-Fi環境や家族のテザリングなど、別の通信環境を確保することは必須だ。音声とSMSに対応した回線を主回線として維持しつつ、サブ回線を併用して冗長化するのも有効だ。主要なサービスの二段階認証は「Google Authenticator」などの認証アプリやバックアップコードに移行し、重要な連絡先は紙や別端末に控えておくといい。

 いざというときの備えを万全にした上で、便利なeSIM専用モデルを快適に使いこなしたい。

カテゴリートップへ

ASCII倶楽部

注目ニュース

  • 角川アスキー総合研究所

プレミアム実機レビュー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン