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2万円なら買うわ!映画やライブ映像の音響体験が上がりまくり、ヤマハのヘッドホン「YH-L500A」

2025年08月18日 17時00分更新

文● イチ/ヤマ/ASCII 編集⚫︎ASCII

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 「3D音響って気になるけど、高いし複雑そう」と思っていた人にこそ刺さるのがこのL500A。

 機能を絞ったことで価格もぐっと身近になり、使い方もシンプル。そして、驚いたのがイヤーパッドの柔らかさ。ふわふわと耳を包み込んでくれる感触は、映画一本まるごと観てもまったく疲れないほど快適です(ここけっこう大事)。

 今回はこのYH-L500Aの“映画向きヘッドホン”としての実力に迫りつつ、日常使いでの便利さや気になる注意点まで、じっくりレビューしていきます。

YH-L500Aを使う3つのメリット

ポイント(1) 3D音響を安価に楽しめる、ふわふわイヤーパッドも快適すぎる

 YH-L700A(5万円前後)よりも機能を絞っている分、安価に購入できます。YH-L500Aは約2万円台と半額以下ですが、それでもヤマハ独自の3D音響技術による臨場感のあるサウンドはしっかり楽しめます。

 大事なのがイヤーパッドの装着感も、柔らかいウレタン素材が耳にぴたっと密着しつつ圧迫感がゼロです。つけた瞬間「これは長時間いけるやつ」と確信できるレベルでした。軽すぎず重すぎない絶妙なホールド感で、映画を観終わってもイヤホン疲れがありません。

ポイント(2) ミュージックでもなくゲームでもない、「シネマモード」が主役

 YH-L500Aには2つのサウンドモードが用意されています。映画向けのモード『CINEMA』と音楽重視の映像向けのモード『MUSIC』モードです。どちらも優秀ですが、いちばん体験の変化を感じられるのは前者の「CINEMA」モードです。

 このモードをオンにすると、音が“平面”から“立体”へと変化します。セリフは正面からクリアに届き、環境音や効果音が左右や背後、時には上からも降ってくるような印象です。大げさではなく、「あれ?今、右後ろから音したよね?」と感じてしまうのが不思議です。

 ヤマハが長年培ってきたシネマDSP技術のノウハウを活かし、限られたハードウェアでもしっかりと空間演出をしてくれるのはさすがでした。とくにNetflixやPrime Videoで映画を観ると、サウンドが映像に追いついてきた感覚が味わえます。

ポイント3:マルチポイント対応+aptX Adaptive対応で、日常使いにも強い

 YH-L500Aは映画専用ヘッドホン……かと思いきや、日常のマルチユースにも優秀です。まず便利なのがマルチポイント対応。スマホとPCを同時接続して、仕事中に動画を観ていても、電話が来たらそのままハンズフリーで応答可能。こういう使い勝手の良さが地味にありがたいんですよね。

 さらに、BluetoothコーデックはaptX Adaptiveに対応。高音質・低遅延を両立しており、動画視聴やゲームプレー時の音ズレも最小限。筆者が試した限りでは、YouTubeやライブ配信系の視聴でも音の遅れはほとんど気になりませんでした。

購入時に注意したい側面

ノイズキャンセリングは非搭載

 機能は潔く削られています。例えば体の向きに合わせて音の位置を再現する「ヘッドトラッキング」はなく、サウンドモードも上述した音楽/映画用のもののみです。とはいえ、映画向けにチューニングされた空間再現力は、ボリュームを上げすぎなくても音に包まれる感覚がしっかり得られて好印象なのは上に述べた通りです。

 ほかには、YH-L500Aには、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が搭載されていません。密閉型のため、もちろんパッシブな遮音性はそれなりにありますが、周囲の音が大きい環境よりは「自宅シアター用」と割り切ったほうが性能を活かせる面があるのではないでしょうか。

有線接続はハイレゾ非対応。音質にこだわる人は要チェック

 YH-L500Aはアナログでの有線接続も可能ですが、ドライバーがハイレゾ音源の再生には対応していません(20Hz〜20kHzの再生)。Bluetooth接続を主体としたモデルと考えたほうがいいでしょう。オーディオ的なスペックを求めるユーザーにとっては、やや物足りなさを感じるかもしれませんが、aptX AdaptiveによるBluetooth再生でも音の厚みや立体感は十分に感じられました。日常使いや映画鑑賞には不満はないでしょう。

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