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業務改善に効く最新ビジネスクラウド活用術 第44回

交流活性化、社内DX、離職率改善... 様々な課題に効く“エンゲージメントプラットフォーム”

従業員エンゲージメントを重視した社内SNSツール「TUNAG」を使ってみた

2024年07月10日 10時00分更新

文● 柳谷智宣 編集● 福澤/TECH.ASCII.jp

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 リモートワークが普及したこともあり、社内向けのコミュニケーションツールを導入している企業が増加している。とは言え、メールの代わりとして情報の伝達だけに使われているとか、そもそもあまり利用されずに盛り上がっていない、ということも多い。

 同時に、少子高齢化が進み、人材獲得コストが上昇傾向にある中で、従業員の離職率や定着率を改善したいといったニーズもある。業務の生産性や顧客満足度を向上させたいというあるあるの悩みも抱えている企業も枚挙にいとまがないだろう。

 これらのニーズに応える、従業員エンゲージメントを重視した社内SNSツールが「TUNAG」だ。日常使いのできる業務ツールながら、従業員から自発的に利用したくなるよう設計されている。そこで今回は、TUNAGのレビューをお届けする。

エンゲージメントプラットフォーム「TUNAG」

業種・業態・規模を問わず導入が進む「エンゲージメントプラットフォーム」

 TUNAGを開発しているのはスタメン。東京と名古屋に本社を構え、従業員数は89名。東京証券取引所グロース市場に上場している。TUNAGは、業種・業態を問わず、幅広い企業で活用が進んでおり、導入企業数は約800社、利用ユーザーは80万人を超える。ディップ(dip)やジャパネットたかた、ヤマハ、いすゞ自動車といった大企業でも利用されている。

 同社はTUNAGのことを“エンゲージメントプラットフォーム”と呼ぶが、ここで言うエンゲージメントとは、「会社と従業員および従業員同士の相互信頼関係」のことを指す。互いの信頼関係が築ければ、チームにまとまりが出て、生産性も上がることは間違いない。心理的安全性も高まり、やる気も出る。雰囲気がよければリファラル採用も捗ることだろう。

 TUNAGの画面はSNSアプリのようなUIなので、初めて使う人でも取っ付きやすそうだ。ウェブ版に加え、スマートフォンアプリも公開されているので、外出先や現場で働くメンバーも利用できる。

●TUNAG(ツナグ):WebApp Store / Google Play

ウェブ版の画面。SNSのようなUIなのでわかりやすい

スマートフォンアプリの画面

会社ごとに必要な「制度」を設計してみんなで活用する

 TUNAGでできることはたくさんあるのだが、その基本となるのが「制度」だ。「制度一覧」画面では、会社からの情報発信や重要な業務、福利厚生の取り組み、社内文化の可視化などにアクセスできる。

「制度」を開くと、用意されている制度一覧が表示される

 試用した環境には、25個の制度が用意されていた。これらは豊富なテンプレートが用意されており、会社側がメニューを設計する。もちろん、“独自の制度”を作成することも可能だ。導入期の初期設定はTUNAGが支援してくれるという。

 例えば、「会社を知る」というカテゴリーには「社長のつぶやき」や「役員コラム」「会社からのお知らせ」という3項目が用意されていた。内容はタイトルとアイコンを見ればすぐにわかる。

 項目として立っているのでユーザーとしてはとても分かりやすいし、興味を持ちやすい。グループウェアのチャットルームや掲示板でも同じことはできるが、「制度」タブから1タップで開けるのは心理的なハードルが低い。社長の顔写真をアイコンにするのも効果が高そうだ。

トップの考え方を周知するのは重要な施策の一つだ

 「業務申請」カテゴリーでは経費や稟議の申請が行える。TUNAGはコミュニケーションだけでなく、申請のワークフロー機能も備えている。申請の内容によって複数の制度を用意することも可能だ。

 試しに、経費申請をしてみよう。制度を開き、「申請する」をクリック。利用目的や利用金額、詳細などを入力し、「申請する」をクリックすればいい。あらかじめ設定されている制度利用者の上長にTUNAGの通知が飛び、承認や差し戻しを行う。スマートフォンアプリからも操作できるので、出先でも対応可能。上長が出張しているからといって、承認フローが止まってしまうこともない。

「制度」から手軽に経費申請できる

スマートフォンアプリからも手軽に承認/差し戻しができる

 「マニュアル・規定・ヘルプ」カテゴリーには「業務マニュアル」や「社内規定」があった。マニュアルのページではテキストや画像のほか、参考資料を添付したり、外部サイトへリンクを貼ることもできる。

 ユーザーが利用した内容は条件を付けて、タイムラインに公開されるが、例えばご意見箱のような項目では、ユーザーの投稿を非公開にすることもできる。制度の内容に合わせて、柔軟に設計できるのが便利だ。

ファイルを添付したり、外部リンクへ飛ばすこともできる

ユーザーが利用してもタイムラインで共有されないように配慮することも可能

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