メルマガはこちらから

PAGE
TOP

循環型社会の実現に待ったなし Viva Tech 2024で見られた企業の動向

Viva Technology 2024ブースレポート

特集
ASCII STARTUP イベントピックアップ

1 2 3

JAPANパビリオンで日本の大手が海外スタートアップとコラボ展示

 今年、日本はViva Techの「Country of the Year」として特別招待国枠に選定されたこともあり、オープニングの講演への参加や、会場内でもメインホールのすぐ近くに「JAPAN パビリオン」を設置し、JETROが採択した総勢60の企業、東京都、内閣府、J-Startup企業が出展した。大企業とスタートアップの共同出展としても、日本のスタートアップだけでなく、TOPPANデジタルや東レ、日立製作所は海外スタートアップの協業先、投資先とブース出展していた。

 TOPPANデジタルはID認証プラットフォームを展開する、ベルギーのスタートアップ「セリンコ」とともに、NFCタグを利用したリテールテックのサービスを展示。商品にデジタルIDで本物を証明するための認証機能を付与し、ユニーク性を担保しつつ、商品に対してクラウド上で管理プラットフォームも利用できる。

 消費者は店頭で手に取った商品を軸にデジタル情報にアクセスでき、パーソナルな商品情報の提供も可能になる。かつ店舗側はプラットフォームを活用し、どの商品が選ばれ、何分持たれたかなど商品のアクセス履歴のデータを得られるので、データを生かしたリアルタイムなデジタル戦略の構築ができる。化粧品や高級ワインなどラグジュアリーブランドの出展も多い、Viva Techでどう評価されるかを考えての出展とのことだ。

 東レはドイツ「オートモーティブセンター欧州」のR&D施設が、スタートアップとのコラボレーション展示を実施。ブースではカーボンの切れ端からリサイクルしたマテリアル、カーボンファイバーコンポジットを利用してつくられたドローンの羽を展示していた。

 共同でブース展示していたのはドイツ・ミュンヘンでモビリティーのデザイン、次世代モビリティ―のコンセプトデザインなどを展開する「neomind Design Studio」だ。ミュンヘン工科大学の学生らで構成され、学生主体の取組でミュンヘン周辺過疎地域での救急ドローンのプロジェクトを進めている。東レとしてはカーボンファイバーのマテリアルを提供し、地域連携の好事例としてだけでなく、出資にもつながっているという。

1 2 3

合わせて読みたい編集者オススメ記事

バックナンバー