人類の敵ネイティブを駆逐せよ!

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

2024年04月25日 18時00分更新

文● Zenon/ASCII

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

主人公のイヴ

 SHIFT UPが開発し、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が2024年4月26日に発売するPlayStation 5向けアクションアドベンチャー『Stellar Blade』(ステラーブレイド)。価格は8980円だ。

 本作は「ネイティブ」と呼ばれる異形の生物から故郷を取り戻すため、宇宙へ逃れた人類が反攻作戦に打って出るSFアクションゲームとなる。

 主人公イヴの見た目やグロ表現の規制など、発売前から話題を集めていた本作だが、実際に触ってみるとアクション部分や世界観の作り込みが非常に本格的なことがわかった。

 今回はSIEよりコード提供を受けたので、そのプレイレビューをお届けしよう。購入の参考にしてもらえれば幸いだ。

【目次】

・活路はある!手触りの良いアクションバトル
・寂しさとともに感じる“滅びの美学”

●活路はある!手触りの良いアクションバトル

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

ジャストガードなどで溜まるゲージを消費して使うベータスキル(必殺技)の1つ「ショックウェーブ」。2発のエネルギー波を前方に放つ!

 本作の主人公「イヴ」は、未知のクリーチャー「ネイティブ」を駆逐するために行動する戦士。探索時は髪飾りになっている変形する剣で、ズバズバと敵を斬る感覚はなかなか爽快! グラフィックの良さも相まって、プレイした感触は非常に良好だ。

 攻撃方法は△ボタンの強攻撃と□ボタンの弱攻撃の組み合わせで、多彩なコンボ攻撃を繰り出せる。適当に押してもいいが、特定の順序とタイミングで押すとスキルが発動するのも特徴だ。
※ボタンの順序などはスキル習得画面に書かれているほか、トレーニングモードもある

 ただ、本作はいわゆる「無双系アクション」ではない。小さな敵ですらしっかり動きを見て戦わないと非常に痛い目を見る。

 戦闘時は敵の攻撃に合わせてガードすると発動する「パリィ」や、ギリギリで避ける「ジャスト回避」が重要になってくる。これができないと正直厳しい印象なので、割とガチ寄りのアクションゲームであることは間違いない。それとグロ描写も普通に入っているので、苦手な人はご注意を。

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難易度を「ストーリーモード」にすれば敵が弱体化する。アクションアシストをオンにすると敵の攻撃に合わせて「これを押せ!」って指示が出るのは良心的だと感じた

 最初こそおっかなびっくり探索&戦闘していたものの、キャンプで休めば全回復(&ザコ敵が全復活)できるのがわかってからは怯えも無くなっていった。このゲームの何が怖いって、「初見の敵」や「待ち伏せ」が最も事故死しやすいからだ。

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ドローンの機能で周囲をサーチすると物陰に隠れた敵も発見できる。宝箱に向かって無警戒で突っ込むと、待ち伏せネイティブにザックリやられるので注意。小まめなサーチ超大事!

 そのほか、戦っていくと溜まるSPを消費してさまざまなスキルをツリーから習得できる。基本的には自由にイヴを強化していって構わないが、ガード不可の攻撃に対応した「ブリンク」と「リパルス」というスキルは優先的に取得しておくのがオススメだ。

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スキルツリー。攻撃、サバイバル、ベータスキルのなかから任意のスキルを習得しよう

 敵の攻撃をジャストガードし続けると相手の体勢が崩れていき、強烈なカウンター攻撃を決められるのも気持ちイイ。成長を実感できるアクションゲームだと感じた。

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

敵に膝蹴りを当て、体勢を崩したうえで体をひねって蹴り飛ばす! 見ごたえ&威力抜群の、舞い踊るように華麗なカットシーンを見られる

●寂しさとともに感じる“滅びの美学”

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

イヴはアダムという男性の操るドローンを相棒にして、この危険な世界を旅することになる

 前述の通り、本作の地球はネイティブによって滅ぼされている状況だ。かつては隆盛を誇っていたであろう街並みも、今となっては瓦礫の山。動いているものはネイティブと、魚などの小動物くらいだろうか。

 そんな街を探索していると、ネイティブにやられたであろう兵士の亡骸を調べられる。するとロックされた扉のパスコードや、その人物が遺した言葉などを記録した「メモリースティック」を入手可能だ。

 これがまた「終わってしまった世界」の絶望をよく表現しており、世界観を深掘りする要素となっていて良いと思った。脇道の探索を隅々まで行いたくなる。

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「マザースフィア」という単語は何度も出てくる重要ワード。かつて人類を導いていた存在と思われるが……?

 最初の薄暗い街を脱出し、モノレールで移動中に見た景色はすべてが砂色で殺風景なものだった。筆者はその動きも色もない物寂しい景色に、心を揺さぶられるような感覚を覚えたものだ。それはきっと、かつての色づいていた頃の情景を想像できるからだろう。

 ただ、そんな「かつての景色」をイヴは想像できないという。「静まり返っていて寂しい」という感想は語っていたので、感情が無いわけではなさそうだが……?

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

一面に広がる砂色の世界。「人類がいなくなれば地球は浄化される」みたいな描き方をする作品は多いが、果たしてこの世界の“滅び”はどう描かれているのだろうか

 このように全体的に寂しい雰囲気のなか物語が進むので、「終末の世界観」に浸りたい人には特にオススメの作品だと言える。

 ただし、ストーリー描写はやや説明不足感が否めない。1から10まで説明するのではなく、探索で肌身に感じた空気感や、前述のメモリースティックなどで補完するイメージだろうか。少なくとも序盤におけるストーリーの没入感は薄めだと感じた。

 いっぽうで、バケモノ相手に技術の粋を尽くして戦いたいアクションゲーマーにはオススメだ。筆者はストーリーモードで敵の強さを下げているが、それでも最初の頃は結構死にかけることが多かった。ノーマルモードだとより“死戦”のスリルを味わえるだろう。

 “死にゲー”というほど理不尽ではないが、しっかり“戦っている感”を味わえる本作。世界観が気になる人もアクションの腕に覚えがある人も、気になった人は体験版からでも本作を遊んでみてはいかがだろうか。

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

要所にある回復拠点のキャンプ。大きめの「物資キャンプ」では武器などの強化や、ファストトラベルもできる。敵も来ないのでホッとする空間だ

 

【ゲーム情報】

『Stellar Blade』プレイレビュー!未知のクリーチャーを美少女が斬り伏せる剣戟アクションがイイ感じ

タイトル:Stellar Blade(ステラーブレイド)
ジャンル:アクションアドベンチャー
販売:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
開発:SHIFT UP
プラットフォーム:PlayStation 5
発売日:2024年4月26日
価格:
 スタンダードエディション:8980円(パッケージ/ダウンロード)
 デジタルデラックスエディション:9980円(ダウンロードのみ)
CERO:D(17歳以上対象)

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