このページの本文へ

最新パーツ性能チェック 第437回

GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較

2024年01月31日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

DLSS FG&AFMFありでのパフォーマンスをチェック

 ここから先の検証ではDLSS FGだけでなく、RadeonのAFMFを利用して力比べを行う。DLSSもしくはFSR 2にゲーム側が対応していればすべて“バランス”とした。ただ、AFMF利用時のPowenetics v2経由の電力データ取得が難しいため、AFMFを使わない状態でのフレームレートも併記した。

 AFMF有効時のフレームレートはRadeon Softwareでしか計測できない、という制約もRTX 4070 SUPER等のレビュー時と同じ。ただ平均・最低フレームレートに関してはRadeon Softwareが出力するフレームタイムの生ログから計算している。

 まずは「F1 23」で試してみよう。画質“超高”をベースに、DLSSやFSR 2は“バランス”に設定。以前のレビューでは書き忘れていたが、異方性フィルタリングも16xとしている。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。

F1 23:1920×1080ドット時のフレームレート。RX 7600はエラーが出たため値なしとしている(以下同様)

F1 23:2560×1440ドット時のフレームレート

F1 23:3840×2160ドット時のフレームレート

 意外とメモリークロックが効くゲームなのか、フルHDの段階でRTX 4080 SUPERはRTX 4080よりもフレームレートを伸ばしている。フルHD環境ではRTX 4080 SUPERが格上のRTX 4090に手が届きそうな結果となったが、これは解像度が低いとCPUか何かのボトルネックでRTX 4090が頭打ち気味になっていると考えられる。

 フレーム生成を使わない状態だとRadeonの最上位(RX 7900 XTX)の頭をRTX 4080 SUPERが完全に押さえつけているが、AFMFを併用したら逆にRadeon勢に頭を押さえ込まれてしまう。この辺りはRTX 4070 SUPERのレビュー等の再現である。

F1 23:ベンチマーク中におけるTBPの平均値(単位W)、および10Wあたりのワットパフォーマンス(単位fps)

 AFMF使用時はPowenetics v2からのデータを統合できないので、Radeon勢はすべてAFMF未使用時の消費電力とワットパフォーマンスで比較している。フルHD/WQHDでRTX 4080 SUPERのワットパフォーマンスがRTX 4080を僅差で上回っているのは、TGPが320W据え置きのままGPUとしてのスペックが引き上げられたためだろう。

 「Cyberpunk 2077」では画質“レイトレーシング:ウルトラ”をベースに、DLSS/FSR 2の“バランス”およびDLSS FGを追加した設定を準備。GeForce環境はRR(Ray Reconstruction:レイ再構成)も有効としている。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。AFMFによるパフォーマンス増が顕著なこと、それ以上にDLSS FGの効果が凄いことは既に判明しているが、ハイエンドRadeon勢を含めた検証は今回が初めてだ。

Cyberpunk 2077:1920×1080ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:2560×1440ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:3840×2160ドット時のフレームレート

 RTX 4080 SUPERはフルHDでは下手をするとRTX 4080より下になる(今回は差も小さいのでたまたま、という感じだろう)が、WQHDから4Kへ、描画負荷が上がるにつれRTX 4080 SUPERの優位性が拡がる。ただ、終始RTX 4090との差は大きいままだった。Radeon勢もAFMFを活かせば割と頑張れるが、4Kともなると完全にGeForceには及ばない。特に最低フレームレートの出方がGeForce勢に比べ圧倒的に低い。

Cyberpunk 2077:ベンチマーク中におけるTBPの平均値(単位W)、および10Wあたりのワットパフォーマンス(単位fps)

 4KでRTX 4080 SUPERはRTX 4080より10W消費電力が増えているが、同時にフレームレートも伸びているためワットパフォーマンスとしてはRTX 4080 SUPERが終始優れている。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中