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夢の技術! 自動運転の世界第48回

JR西日本とソフトバンク、自動運転レベル4のバスを公道で走らせる!

文●鈴木ケンイチ 編集●ASCII

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 JR西日本とソフトバンクは、共同で実施していた「自動運転と隊列走行技術を用いたBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム。以下、「自動運転・隊列走行BRT」)」の開発プロジェクトにおいて、専用テストコース(滋賀県野洲市)で実施していた実証実験を終了。次のステップとして、11月より広島県東広島市で公道での実証実験を開始すると発表しました。それにあわせて、メディア向けの「自動運転・隊列走行BRT」の取材会が専用テストコースにて実施されました。

自動運転

JR西日本とソフトバンクが共同で進める「自動運転・隊列走行BRT」。3台のバスによる隊列走行

 「自動運転・隊列走行BRT」とは、専用道を自動運転のバスで隊列走行させようというものです。隊列走行とは、いわゆるカルガモ走行で、先頭の車両に後続車がぴったりと自動で追従走行します。ほかのクルマのいない専用道を使うことで、安全で安定し、そして速いバス輸送を実現。さらに自動運転技術なのでドライバー不足にも対応します。JR西日本とソフトバンクが2020年3月にプロジェクトを立ち上げ、滋賀県に作った専用テストコースで2021年10月より実証実験を行なっていましたが、無事に次のステップへと進むというわけです。この先、JR西日本とソフトバンクは、2020年代半ばの自動運転レベル4の許認可取得と社会実装を目標にしています。

◆自動運転レベル3を先頭に、レベル4が続いて専用道を走行する

 「自動運転・隊列走行BRT」の技術的な特徴は、連節バス、大型バス、小型バスという3種類の異なる車種のバスを使うところにあります。これにより、需要に応じた柔軟な輸送力を確保することができます。

 そして、自動運転を行なうために、バスには多数のセンサー(LiDARセンサー、カメラ、ミリ波センサー、磁気センサー/RFIDセンサー、RTK-GNSSアンテナ)と自動運転用のコンピューターを搭載。また、隊列走行用の車々間通信のための通信機器、そして遠隔からの運行管理や監視のための通信端末(5G SA)が搭載されています。

自動運転

西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)の代表取締役副社長兼執行役員鉄道本部長である中村佳二郎氏(左)と、ソフトバンク株式会社 代表取締役社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏(右)

自動運転

「自動運転・隊列走行BRT」の実証実験が行なわれた滋賀県野洲市にある専用テストコース

 隊列走行の自動運転に関しては、先頭車両がドライバー乗車の自動運転レベル3、追従する後続車はレベル4となります。レベル3は運転手がいて、問題があれば運転を代わるというもの。そしてレベル4は、運転手は何も操作をしなくてもかまわないという内容です。

 自動運転のための自車位置の測定は、GNSS(衛星測位システム)とソフトバンクが独自に設置した基準点(全国約3300ヵ所)を利用したRTK-GNSS技術、さらには路面に設置した磁気マーカーの読み込み等を併用。これにより、走行中で平均20cm前後、停止位置で数cm前後という非常に高い精度の位置情報を実現します。車々間の通信は、クラウド経由のV2NV2、ミリ波通信、光無線通信という3種の通信方式が搭載されており、冗長化が図られています。

 路面から強い反射波が発生するミリ波通信に関しては、2本のアンテナで受信を安定化させるアンテナダイバーシティ技術も採用されています。さらに信号機や踏切との連携、遠隔地からの運行管理・監視・指令も専用テストコースでの実証実験のメニューとなっています。

自動運転

「自動運転・隊列走行BRT」に使われた連節バス。いすゞの大型バスで、主に自動運転レベル3で隊列走行の先頭走行を担っていた

自動運転

「自動運転・隊列走行BRT」に使われた大型バス。フロント部に光通信用の送信機器(緑色の部分)、フロントとルーフ部にLiDAR、フロント部にミリ波レーダー、ルーフの四隅にカメラ、ルーフにアンテナが見える

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