ACESとバンダイナムコ研究所、3Dモーションデータセットを販売開始
ACESは6月23日、バンダイナムコ研究所とモーションAI技術の研究開発に活用可能な3Dモーションデータセットを販売開始した。
昨今のバーチャルキャラクター市場の拡大に伴って自然で多様なキャラクターモーションの作成需要が高まり、バーチャル世界で「なりたい自分」を実現するためにも演者の属性に囚われないモーション作成する技術が重要となっている。バンダイナムコ研究所とACESはメタバース及びxR技術での活用を目指し、AI技術である「モーションスタイル変換」を用いて、より多様なキャラクターモーションを手軽に生成するための研究開発を2022年1月より実施。
モーションデータの収集には、モーションキャプチャースタジオをはじめとする専門の設備と、それらを扱う専門性の高い人材が必要であり、画像やテキストと比較するとモーションAI技術の研究開発に活用できるデータは十分でなく、技術発展の障壁となっている。
今回販売されるモーションデータセットはバンダイナムコ研究所とACESの共同研究開発で収集したもので、研究開発に取り組む企業や研究所の研究員向けに販売される。提供するモーションデータセットは、モーションスタイル変換(Motion Style Transfer)タスクの学習・評価での利用を中心に、モーション生成モデルなどモーションに関連する多様なタスクを解くAIの研究開発において活用できる。
AI技術の研究開発での利用を想定しているが、3Dアニメーション制作やゲーム開発にも利用可能。データセットは、ダンスの動作を表す6種類のコンテンツと、“かわいい”、“荒々しい”などのキャラクター性を反映した7種類のスタイルを組み合わせた計42種類のモーションから構成。キャラクターにジェスチャーやダンスなどをさせて、挨拶や感情表現を表す機能であるエモートに利用することが可能。総計147万5826フレームのデータが含まれる。