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スマホで路面のひび割れや段差を測定「RoadManager路面評価」β版

 株式会社アーバンエックステクノロジーズは2023年5月30日、スマートフォンやカメラ付きデバイスを使って路面のひび割れや「IRI(国際ラフネス指数:平坦性などの評価指標)」を測定できるサービス「RoadManage路面評価」のβ版試験利用を15の自治体で開始した。2024年度からの自治体への本格提供を目指す。

「RoadManage路面評価」は、スマートフォンを使って路面のひび割れや「IRI」を測定し、独自のAI技術を活用してデータ解析を行い、ひび割れ率や「IRI」を算出するサービス。生活道路の状態を把握して補修計画を行う道路管理者に向けたもの。

 スマートフォンで撮影した動画や計測したセンサーデータの活用により、従来の路面性状調査を行う専用測定車が通れないような狭い道路や生活道路においても、低コストで路線評価を行えるという。

測定用スマートフォンの車内設置イメージ

「RoadManager路面評価」には、アーバンエックステクノロジーズが独自に研究開発した新技術を採用。2次元の車載カメラ映像からひび割れ率を算出する手法と異なり、3次元復元して「鳥観図(上空から斜め方向で見下ろす立体的な形式)」を作成。正確なひび割れ率を算出できるとしている。「鳥観図」の生成により、実際に路面のひび割れ状況を可視化できる。

1 撮影した動画から、カメラの位置や点群を取得

2 平面データをつなぎ合わせて、路面を再構成。「鳥瞰図」を生成する

3 鳥瞰図を50センチ四方のグリッドに分割。ひび割れを割り当て、ひび割れ率を算出する

 自治体が実施している路面性状調査では、路面のひび割れや段差を注視している自治体が多く、調査結果を国が指定している基準に合った形式で報告が必要だ。一方で、従来の路面性状調査は5年に1回の大規模な調査となり、短い調査期間の中で劣化状況の把握が難しい現状などがあるという。

 このような背景のもと、アーバンエックステクノロジーズは、国庫補助などの申請に対応できる測定基準を満たし、道路の維持補修計画の作成や庁内での報告や共有に使いやすいデータ提供、路面性状測定車両が入れない狭い道路も測定でき、低コストであるサービス提供することを念頭にサービスの企画や開発を行うとしている。

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