DLSS FG利用でWQHDでも戦える
「Cyberpunk 2077」
「Cyberpunk 2077」では画質“レイトレーシング:ウルトラ”をベースに、DLSS SRはひとまずオフに設定。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。
RTX 4060 Ti(8GB)の性能は悪く言えば凡庸。だがメモリーバス幅128bitのGPUとしては、より足回りの太いRTX 3060 Tiを上回れているのだから、アーキテクチャーは優秀であるといった見方もできる。ただ残念なことに、DLSSを利用しないネイティブ解像度でのレンダリングだとRTX 4060 Ti(8GB)は実用的とは言えない。画質をもう少し絞れば実用的なパフォーマンスが期待できるだろう。
また、4KになるとどのGPUも完全に息切れするが、RTX 3070 TiやRTX 3060 Tiの息切れが特に激しい(フルHDとの落差が大きい)。一方で、RTX 4060 Ti(8GB)はそれらよりも少しだけ上で踏ん張っている点が興味深い。息切れの原因はCUDAコアやRTコアの力のなさに加え、VRAMの少なさが影響しているが、RTX 4060 Ti(8GB)の場合、巨大なL2が最後の踏ん張りを支えている可能性が考えられる。
DLSSを使用した場合、RTX 4070に比べるとスペックが絞られているRTX 4060 Ti(8GB)はだいぶフレームレートが落ちるが、それでもフルHDでRTX 3070 Tiの1.4倍以上のフレームレートが出せている。それどころか本来RTX 4060 Ti(8GB)のターゲット外であるWQHDでも割と高フレームレートが出せている点は高く評価したい。
さすがに4Kになると色々ガタガタになるが、WQHDまで粘れれば十分だろう。それが7万円のGPUに見合った体験かは、意見の分かれるところであると思うが……。
電力面でのパフォーマンスも見ていこう。負荷の高いゲームであるため、DLSSなしの検証ではRTX 4060 Ti(8GB)もスペック(TGP)に近いTBPを示しているが、DLSS SR+FG利用下ではフルHDで30Wも消費電力が減っている点を見逃してはならない。
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