北九州市のコミット力がすごい スタートアップ支援6事業合同デモデイレポ
北九州市が初の大規模スタートアップイベント「WORK AND ROLE 2023」レポート 1日目
北九州市は3月29日、30日の2日間、スタートアップエコシステムの形成を目的とした北九州市初の大規模スタートアップイベント「WORK AND ROLE 2023」を北九州国際会議場にて開催した。北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアムの主催で、北九州市の6つの支援プログラムに採択されたスタートアップ計30社(者)による成果発表と3つのパネルセッションを実施。1日目の3月29日は、グローバルアクセラレーションプログラム(GAP-K)、COMPASS小倉アクセラレーションプログラム、日本貿易振興機構(JETRO)の海外展開支援プログラムの3事業の成果発表と、2つのパネルセッションが行なわれた。
北九州市長、チャレンジする人をリスペクトするまちを宣言
開会の挨拶には、北九州市長 武内和久氏が登壇し、北九州市初の大規模スタートアップイベント開催について祝意を表すとともに、GAP-K実行委員会会長の津田純嗣氏と本イベントを主催する北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアムの会員企業への謝意を述べた。
また北九州市の強みとして、「北九州市長に着任して約1カ月、北九州市のポテンシャルを強く感じている。ものづくりを中心とした技術と産業基盤、理系人材を毎年3000人生み出す力、物流、比較的リーズナブルな地価など環境にも恵まれている。こうした魅力を活用すればより多くの起業家、スタートアップが集まってくる可能性は十分あると確信している。北九州市は、安川電機やTOTOをはじめ、世界と戦う企業を生み出してきた、起業家精神の豊かなまちでもあります。この土地のDNAを呼び覚まして、北九州市から新しいビジネスにチャレンジする人を全力で応援していきます」とアピール。
武内市長自身、厚生省、外資系コンサルファーム、スタートアップの支援など、さまざまな仕事にチャレンジしてきたことを紹介し、「大きく世界が変わってくるなか、これまでの枠に収まるような方だけではなく、自分らしく、自分の情熱と自分のスキルを組み合わせて、オリジナルの技術を生み出していけるまちがこれから生き残っていく。私は北九州市の底力を活かして、ユニークな人が集まり、リスクをとってチャレンジする人をリスペクトするまちになるように大きくかじを切っていきたい。本イベントを契機に、北九州市が新しいスタートアップのまちとして、さらに存在感を高めて、全国にアピールして世界につながる第一歩としていきましょう」と締めくくった。
続いて、グローバルアクセラレーションプログラム実行委員会会長の津田純嗣氏が登壇し、プログラムの概要と挨拶を述べた。
「グローバルアクセラレーションプログラム(GAP-K)は、北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアムの中でも中核的な取り組みと位置付けられている。当実行委員会は、北九州市を拠点に事業拡大を目指すスタートアップの成長を積極的に支援し、新たな上場企業、グローバル企業を輩出するための環境づくりに取り組んでおります」とプログラムの趣旨を説明。
「北九州市が目指すべきは、あらゆる人たちがこのまちで活躍できるよう、革新的なアイデアや技術をもとに急成長を志向するスタートアップにやさしいまちになること。本イベントを機に、起業意欲のある人のネットワークが拡大し、オープンイノベーションが一層推進され、活動を支える経済界との連携につながり、地域経済のさらなる発展につながることを祈念する」と結んだ。