ものづくり、環境、食、ロボット、エネルギーなど、都市の課題を解決する技術が国内外から集合
「City-Tech.Tokyo」展示会場レポート
磯焼けの原因となるウニを駆除、海藻類を育てて、CO2を削減
「City Tech Tokyo」のゴールドパートナーであるENEOSブースでは、少し変わった取り組み、展示があった。
「ENEOS アクセラレータープログラム」に参画しているスタートアップの展示があり、それぞれのプロジェクト、施策によってどれだけCO2の排出量を抑制できるかということを紹介していた。
例えば、ウニノミクス株式会社では、磯焼けの原因となるウニを駆除して海藻類を育てることでCO2の削減をしつつ、駆除したウニを食用昆布の端切れで育て短期間で出荷し収益化することで、持続可能なサイクルの構築を試みている。
このほかに電動バイクなどのモビリティ、バッテリーシェアリングシステムなどもあり、社会全体でCO2排出量を削減していこうという取り組みを示していた。
スペインの食品専用の3Dプリンター「FOODINI」
食品専用の3Dプリンター「FOODINI(フーディーニ)」は、病院などで介護食の提供に使用されることもあるという。
スペインの企業Natural Machinesが手がける食品3Dプリンター「FOODINI」は、スペインの有名レストランに採用されている実績があり、見た目にも楽しめる盛り付けやソースのレイアウトなどの提案もされている。
ステンレス製のカートリッジにピューレ状の素材を注入し、積層造形するタイプの食品3Dプリンターで、素材はユーザーが選んだものを自由に使えるとしている。
介護向け、嚥下食(えんげしょく)に関しては、肉や野菜をイメージする形状に出力することで、素材の形状をイメージしながらも、嚥下障害を起こしにくいペースト状の食事で提供できることで、食の楽しみを感じさせる。
まだまだ価格が高く、特別な用途での使用に限られる機器だが、価格が落ち着いてきたらレストランなど業務用に普及したり、一般家庭にも導入されたりするのではないか、と将来のビジョンも示された。