糖尿病患者の健康をサポートするチョコレート「Medicalate」を開発するセディカルが最優秀賞
HIROSHIMA UNICORN 10 STARTUP ACCELERATION 成果発表会
ここからはDX領域で登壇した5社のピッチの模様をお伝えする。
株式会社AZOO
AZOOはホテルDXシステム「WASIMIL(ワシミル)」を開発、提供している。「WASIMIL」はホテルや旅館の予約取得管理、宿泊管理、BI、CRM、マーケティングまでを一体型で提供し、ホテルの生産性の向上や人手不足の解消を実現する。
今後は宿泊者のデータを活用し、ホテル周辺の観光をレコメンドすることで、地域の活性化を図る。また、京都府の観光連盟と連携したデスティネーションマーケティングの実証事業にも取り組んでいる。宿泊者のデータを活用して国内旅行客やインバウンドを地方に呼び込む仕組みの開発を進めていく。
ボートの楽しみ方の幅を広げる「ankaa map」を開発、運営する株式会社アルファフェニックス
株式会社アルファフェニックスはボート遊びの情報共有アプリ「ankaa map(アンカーマップ)」を開発、運営している。広島県はボートの登録数が全国1位で、ボートのレンタル利用者も多い。一方で、ボートレンタル会員の約8割が2年で退会している課題を抱えている。退会者が多い主な原因は、着岸、渓流の不安によりボートの楽しみ方が制限されていることだ。
アンカーマップは着岸支援、危険箇所の情報共有、渓流場所でのBBQ用具レンタルや飲食店の紹介などで、ボートの楽しみ方の幅を広げる。また、渓流場所を漁協と連携管理することによる放置艇対策にも取り組んでいる。
「IT×ウェルビーイング経営」で地方の社会構造を変革する株式会社エクレクト
エクレクトは海外や首都圏の先端技術、人材開発メソッドを組み合わせたビジネスモデルでCX、EXの向上につながるサービスを総合的に提供する。カスタマーサポートプラットフォーム「Zendesk」の販売代理および導入支援では、APAC No.1の実績が評価され「APAC Partner of the Year」を3年連続受賞した実績がある。
IT分野の豊富な実績とウェルビーイング経営を掛け合わせることで、社会構造の変革に取り組む。独自に「循環型グリッドモデル」を定義し、広島県の環境資源を活用することで、ARやNFTなどのデジタル技術と自然環境での本質的人間らしさの探求が両立する環境づくりに取り組む。
SKY SOCIAL株式会社
SKY SOCIALは地域特化型クーポンアプリ「みせとく!」を開発、運営する。外出制限がなくなった現在でも、地方の商店街には以前のような人流が戻らない課題がある。
「みせとく!」がまず取り組んでいるのは既存の人流で回遊性を高める施策だ。町全体をテーマパークと捉え、ユーザーの周辺店舗の空き状況やクーポンなどを配信する。クーポンは割引だけでなく裏メニューが食べられるものなど、付加価値が設計されている。将来的には蓄積されたデータを活用し、店舗の来店予測や仕入量の調整などへの活用も目指す。
サステイナブル特化のパッケージ調達プラットフォーム「telēs」を運営する株式会社ミカタ
ミカタはサステイナブルな基準を満たすパッケージが調達できるプラットフォーム「telēs」を運営している。現在「化粧品×サステイナブル」の業界が右肩上がりに伸びているが、中小規模のメーカーではサステイナブルな素材の調達が商品開発の課題になるケースが多い。
「telēs」ではメーカーが希望する項目に合ったサステイナブルなパッケージを検索でき、見積もりも取得可能だ。従来平均1か月ほどを要していた調達コストが大幅に削減される。今後は、サステイナブルな原料の調達も可能にすることで事業拡大を目指す。