8人の旅はきっとプレイヤーの心に響く

物語・キャラ・戦闘いずれも一級品!『オクトパストラベラーII』プレイレビュー

2023年03月16日 13時00分更新

文● Zenon/ASCII

魅力その4.裏技で序盤から最強クラスの装備をゲット可能!?

 RPGを正攻法で進めたい人もいれば、裏技でラクに進めたい人だっている。オンラインMMORPGやソシャゲなどで裏技を使えばBAN(ID剥奪)などの恐れもあるが、本作はオフラインRPG。そういう人向けの需要として、裏技やズルをしてラクをするための道筋がちゃーんと用意されているのが面白いところ。

 たとえば、とある街にいるNPCは異常な戦闘力を持ち、ヒカリで「試合」を挑んだところでまず勝てない。普通にやっては勝てないなら、普通じゃない方法で勝てばいい。そう考える人は本作に向いてるので、今すぐ買おう、そして遊ぼう。

一例としては、アイテムの状態異常を使って倒す方法がある。ある場所で購入できる「悪夢の瓶詰」を大量に持って、ひたすら投げ続けるだけ。眠りの状態異常で相手は動けず、毒に蝕まれてジワジワと弱らせれば、いずれは倒せるという寸法だ

 別にX回戦闘から逃げた後に特定の壁にY回体当たりすると裏世界に入れるとか、そういったバグや不具合を利用した裏技ではない。だが、システムとして許容しつつ、ちょっとした工夫でラクができてしまう本作は、そういったことを好きな人には間違いなく魅力的に映るだろう。はじめよう、序盤からチート武器で無双攻略!

“冒険する楽しさ”が詰まった1本!

 ここまで4つの魅力を紹介してきたが、どれか1つでも「面白そう」と感じた要素はあっただろうか。8人の物語はそれぞれ「目的」がハッキリしているため、プレイしていて感情移入しやすいのが良かったと思う。

 心に残る名言が多かったのも本作が傑作たる所以だと思う。先にも述べたが、パルテティオのストーリーでは彼の言葉に勇気づけられ、胸のうちが温かくなるのを感じた。

 また、HD-2Dで表現された奥行きのあるドット絵のフィールドを探索していると、「何かあるな……」と思って進んだ先に隠し通路と宝箱があり、有益なアイテムが手に入ることがある。そうした「小さな喜び」が随所にデザインされていることも、本作を楽しいと感じられる一環なのだろう。

 さらに、本作には時間の経過があるのだが、ボタン1つで昼夜をシームレスに切り替えられるのは驚いた。フィールドコマンドは昼夜で使えるものが異なるほか、NPCの配置やBGMも変化する。明け方や夕方にしか現れないNPCなどもいて、作り込みがスゴいと思わされたポイントだ。

 物語やキャラクター性、戦闘に探索と、“冒険する楽しさ”が詰まった1本であると感じた『オクトパストラベラーII』。筆者の場合は寄り道が楽しくてフラフラしていたら、3人分のシナリオをクリアした段階で60時間を突破した。あと5人分のシナリオ……レベルと装備は十分だと思うので、一気に読み進めていこうと思う。

記事執筆時点の筆者の主力パーティーは、オズバルド、パルテティオ、オーシュット、ヒカリの4人。ボス戦では調合が有能なキャスティも重宝している。まだまだ筆者の旅は終わらない……!

 

【ゲーム情報】

タイトル:オクトパストラベラーII(OCTOPATH TRAVELER II)
ジャンル:RPG
販売:スクウェア・エニックス
開発:アクワイア
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Steam)
発売日:発売中(2023年2月24日)※Steam版は2023年2月25日
価格:7800円(パッケージ版/ダウンロード版)
プレイ人数:1人
CERO:D(17歳以上対象)

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