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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第291回

新型シビックのグレードを全部乗って改めて感じたHonda「シビック」の魅力

2023年01月04日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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不満点より満足点のほうがはるかに多い

 つらつらと不満点を書きましたが、これらは重箱の隅をつついてほじくり出したようなもの。それ以外、基本的には絶賛のデキ栄えです。インテリアはカジュアルモダンで、居心地の良さに文句ナシ! プラスチッキーなチープさは皆無です。Hondaの伝統ともいえる快適なドライビングポジションと相まって「これでいいじゃないか」と思わせるに十分なクオリティーです。座る度に「これいいなぁ」とシミジミ思います。

 また、視界の広さと透明度の高さも特筆すべきところです。上下左右に広いだけでなく、ダッシュボードの映り込みが少ないのも助かります。さらに言えば、ナビとルームミラーの間が広いので、左折時のストレスが少ないのです。近年、ルームミラー付近には運転支援のカメラやソナーが付くなど、ルームミラーの位置は下がりつつあります。その一方で、ナビ画面の大型化などにより、上へと伸びる方向に。シビックもその傾向はあるのですが、いい塩梅のところでとどまっているという印象を受けました。

 そして、エアコン送風口の可動範囲の広さと調整方法がプレイスティック式なのは便利。人差し指でクイッと動くのは良いですね。

 取り付け位置で文句を言ってしまいましたが、ナビゲーションシステムのUIも最高です。アイコンが小さいので、押し間違える時があるのですが、スマホライクで多機能なのは◎。ナビ動作中、メインメニューを開かなくてもルート案内中止が用意されているのも地味にうれしかったりします。

 近年のHonda車で関心するのはオプションのスマホトレイ。ワイアレス充電に対応しているのはもちろんなのですが縦位置なのが◎。スマホは縦で持ちますので、横位置だと手首をひねらなければならないのです。ほかにスマホホルダーで良いと感じているのはアームレストに置く方法。なかでも縦位置で差し込むアルファロメオのホルダーは理想的なものでした。

 後席は十分な広さが確保されています。コンパクトカーと違い、足元も十分に広く、コンパクトカーとは違うところを感じさせます。セダンの後席というと視界の狭さからくる閉塞感があったりしますが、シビックは比較的広い印象。というのも、ヘッドレストの近くにも小さな窓があるから。細かいところですが、結構変わるんですよね。

 荷室は並のSUVよりも入り口が広く使いやすい印象。なにより床面積の広さは魅力的。ゴルフバックも3個は入りそうです。小さな室内灯があり、夜の荷物の出し入れもラクラク。そしてシビックのよいところは、プライバシーシェードが巻取り式であるところ。これがトレイですと、外した後のトレイをどこに置くのか? という問題が起きるのです。

 一方で、バックドアが大きいため、高さ制限のある立体駐車場など、天井の低い場所では当たってしまう可能性もありそう。特にシビック TYPE Rの場合、羽根があるので、さらに厳しいものになりがちです。ハッチバックのように後ろには開かないため、ショッピングセンターなどでは後ろをあまり気にせずによいかもと。そのバックドアは、パワーゲートではなく、手動で開閉するのはちょっと不便といえば不便。

 あればいいな、というのは12Vアクセサリーソケット。これはクルマにポータブル電源を積載し、走行中に充電したいという時に便利なのです。Hondaは蓄電機の「リベイド E500」(販売終了)がありましたからね。

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