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Windows情報局ななふぉ出張所 第270回

スマホの社会的役割が拡大へ:

iPhone値上げ、Pixel躍進──2022年のスマホを振り返る

2022年12月30日 09時00分更新

文● 山口健太

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スマホの限界を押し広げる進化はあるか

 日本では、スマホを持っていることを前提とした社会のデジタル化が進んでいます。その中で、スマホの限界を押し広げるような進化はあるか、筆者は注目しています。

 2022年7月にはKDDIで大きな通信障害が発生。デュアルSIMの認知度が高まり、事業者間ローミングの議論が始まるなど、これまでの枠を超える取り組みに注目が集まりました。

 iPhone 14が対応した衛星通信では、これまでの基地局がカバーできない場所で緊急通報が可能になりました。楽天モバイルは2024年以降に衛星通信の導入を目指しており、2023年はそこに向けた試験が進みそうです。

 スマホの買い替えサイクルは伸びており、「長く使える」ことがますます重要になっています。キャリアモデルで不満の声が多かったOSアップデートでは、ドコモがAndroid 13を38機種に提供したことが印象に残りました。

 冬春モデルの「arrows N」は、ミッドレンジでありながらリサイクル素材の採用や最大3回のOSアップデートに対応しており、こうしたトレンドを象徴する機種になりそうです。

2023年2月以降発売予定の「arrows N」。再生素材やOSアップデート回数にこだわっている

 2023年5月には「マイナンバーカード」の証明書のスマホ搭載が始まります。まずはAndroidが先行し、iPhoneは遅れる予定ですが、スマホだけで本人確認が可能になることで、遅れていた日本のデジタル化が前に進むきっかけになるものと期待しています。

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