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建ロボテック、500kg以上の資材を不整地でも運搬する建設資材搬送ロボット「運搬トモロボ」開発

 建設現場の省力化と省人化を実現するロボットソリューションを提供する建ロボテック株式会社は2022年11月16日、建設現場での運搬作業をサポートする建設資材搬送ロボット「運搬トモロボ」を開発。軽量、小型で不整地を走行し、自重の10倍以上である最大500キログラムの資材を運ぶことができる。

「運搬トモロボ」は、「導入が容易であること」や「利用地条件を問わない」というコンセプトで開発。建設現場に不整地が多いことや、自走式ロボットには運搬経路を明確にする必要があること、運搬装置は人の手で設置できる重量であることなどの諸問題がある。「運搬トモロボ」は建設現場のさまざまな問題を、小型軽量ロボット、カスタマイズ可能な台車、専用レールのシステム化で課題解決を図った。

「運搬トモロボ」には6つの特徴がある。大きな特徴として「25キログラム以下のロボット2台が最大500キログラムを運搬」できることだ。ロボット本体は軽自動車のトランクに収まるサイズで、大人がひとりで運べる軽量を実現。現場の足場上でも人力で容易に運ぶことができるとしている。自重の10倍以上を運搬するための牽引力と設置摩擦を確保し、最大500キログラムの運搬が可能だ。

 2つ目の特徴は、「牽引式で、運搬物によって台車を選べる」ことだ。鉄筋、ブロック、セメント袋、木材、ミキサー機、鉄骨など、用途や資材に合わせて専用台車を開発。目的に応じて台車を変更することでさまざまな運搬物を同じロボットで運搬できる。

 3つ目の特徴は、「高耐久仮設レールで多様な地形に対応」できる点だ。現場の段差や開口がある不整地の走行を仮設レールによって走行可能にする。また、軽量で強固なトラス形状仮設レールは約4メートルのユニットを並べてつなげるだけで簡単に設置できる。

 4つ目の特徴は、「実働約8時間以上を実現(連続5時間、約6キロメートルの稼働)」だ。荷積、荷降ろし作業による停止時間を含む約8時間の稼働を実現。一般的な作業時間では、無充電運転ができるとしている。夜間に充電すれば、翌日の朝から利用可能(充電時間6時間)。

 5つ目として「運搬軌道が明確化、運搬経路の安全確保も容易」なことが挙げられる。レール上を走行するため、運搬軌道が明確になり、経路の安全確保も容易となる。建設現場では多くの重機が稼働しているため、運搬する自走式のロボットには運搬経路の明確化と立ち入り禁止措置が必要となる。

 6つ目の特徴は「人と協働することを考えた安全装備」だ。人や障害物に触れた際などはバンパーセンサ、接触センサが感知、非常停止する。運転中に警告するブザーとパトランプが搭載され、前進側のみライトが点灯するほか、ブザー音の発生で昼夜問わず安全に運用できるとしている。

「運搬トモロボ」の利用により、建設現場で作業員が1回100キログラムのコンクリートブロックを台車で運ぶなどの重労働の軽減や、職人の労働力不足による重労働の作業からの解放で高度な技術を必要とする作業に注力できる作業環境、生産性の改善を図るという。

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