エクサウィザーズ、AIソフト開発環境「exaBase Studio」の基本特許を取得
株式会社エクサウィザーズ
~UI上に描いた設計図から、システムが動作する基盤を自動構築~
AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組む株式会社エクサウィザーズ(東京都港区、代表取締役社長:石山 洸、以下、エクサウィザーズ)は、AIソフトウェアの開発環境「exaBase Studio」に関する基本特許を取得したことをお知らせいたします。
今回取得した特許は、エクサウィザーズが開発中であるexaBase Studioの基本的な機能に関するものです。具体的には、AIソフトウェアの処理の流れをユーザーインターフェース(UI)上に図示すると、その内容を基にアーキテクチャの設計図を自動生成し、クラウドを含めたコンピューティング環境上にシステムが動作する基盤を自動で構築するというものです。
☑︎特許出願の背景
近年、さまざまなレベルでのノーコードやローコードのソフトウェア開発ツールが提供されており、これらを利用することでシステム開発が従来に比べて簡単になってきています。一方でこれらのツールを利用すると、ツールの制限範囲にとらわれることで開発の自由度が低下するため、高度なシステム開発には不向きであるという課題がありました。
☑︎今回取得したexaBase Studio基本特許の特徴
今回取得した特許においては、システムの部品にあたるコンポーネントの画像アイコンをUIの画面上に配置するだけで、ソフトウェア/システムの全体構造を設計できます。
特に、コンポーネントは事前に用意したものを利用できるほか、後から随時追加したり、新たなコンポーネントをプログラミングして追加したりすることも可能なため、開発の自由度を高めることができます。このようにして設計した内容を基に、クラウドなどにシステム基盤を自動的に構築することも可能となります。
今回取得した特許をもとに実現するexaBase Studioは、このように高度な設計からインフラ構築までのソフトウェア/システム開発を、一気通貫で容易に行うことができます。
☑︎特許概要
・特許番号 7170157
・登録日 2022年11月2日
・特許権者 エクサウィザーズ
☑︎今回の特許とexaBase Studioとの関連
今回の特許は、エクサウィザーズが本年5月に発表した「exaBase Studio」の着想に関連して出願したものです。
exaBase StudioはAIソフトウェア設計のための「Canvas」と呼ぶわかりやすいUIを持ち、事業部門の担当者やデザイナーなどがエンジニアと共同で設計や開発に参画できるようになります。その結果を、AIを用いたデータ処理の流れや実行条件の記述に関するドメイン特化言語である「exaBase Blueprint」に出力し、その上で「Constructor」と呼ぶ機能がクラウドなどへのシステム基盤の自動構築を行います。
このような機能により、顧客企業が内製主導で設計・開発、運用を行うことが可能となり、実行環境の構築に必要な時間と費用、運用時の負担を、外注時と比較して費用対効果を引き上げることができます。
今回の特許はこの一連の流れを対象としております(詳細は「各部の説明」を参照ください)。exaBase Studioは現在開発中ですが、最終的に次の図のような主要要素で構成する予定です。なお点線部が現時点で一部企業にトライアル提供している部分です。
図:本特許の全体像。点線部分は現時点でのトライアル提供範囲で、Machine Learning APIとAIモデルについては一部の機能を提供
☑︎ 開発や顧客への提供状況
現在、2024年3月期の正式な商用版リリースに向けて開発を進めております。足元ではソフトウェアの設計図を記述するとそれを基に実行プログラムを生成する機能について、一部の企業にトライアル提供を始めています(上記図の点線部分)。クラウドサービスなどコンピューティングリソース上へのシステム基盤の自動構築も実現しています。
具体的には、AIソフトウェア開発の内製化を推進する複数の顧客企業やシステムインテグレーターが試験的な導入・利用を始めています。このほか現時点で10社以上の企業がexaBase Studioの導入を検討しています。今後はAIソフトウェア設計のためのUIを提供することで、事業部門や経営者などにも活用できることを目指しております。
なお、現時点でexaBase Studioのライセンス形態や料金は未定で、商用版リリース時までに順次決定いたします。(exaBase Studioの参考URL https://exawizards.com/archives/19685)
*各部の説明
・Palette(パレット)は、利用可能なAI、UI、ソフトウェアの各コンポーネントの一覧を表示します。
・Canvasは、AIモデルを含むソフトウェアコンポーネントを選択し配置することで、データ処理の内容、処理の実行条件、結果の可視化方法を設計できます。その内容は、exaBase Blueprintとして出力されます。
・exaBase Blueprintは、データの処理内容や利用するAIモデル、処理の実行条件、結果の可視化の方法などを定義した設計図となるドメイン特化言語です。
・Constructorは、exaBase Blueprintに定義されたソフトウェアを実現する上で必要な、1.クラウドインフラの構築、2.データソースとの連携、3.データ処理機能の構築などを自動で行います。
・exaBase Machine Learning APIは、Canvas上での実行可能なAIモデル一覧を提供しつつ、Constructorが出力したシステム基盤に対し、AIモデルを動的に統合し実行・結果取得するための機能をAPIとして提供します。
*「exaBase」、「Constructor」はエクサウィザーズの登録商標です。
【株式会社エクサウィザーズ 会社概要】
会社名:株式会社エクサウィザーズ
所在地:東京都港区東新橋1丁目9−2 汐留住友ビル 21階
代表者:代表取締役社長 石山 洸
事業内容 :AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決
URL:https://exawizards.com/