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Project PLATEAU by MLIT 第10回

PLATEAU/CityGML座談会(前編)

入賞者&関係者が語るPLATEAU裏話 3D都市モデルの成果物への多様な落とし込み方

2021年10月08日 12時00分更新

文● 松下典子 編集●北島幹雄/ASCII STARTUP編集部

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LODのさらなる精緻化を目指す

石丸:以前から議論がありますが、LOD2を少し整理して、LOD3に分けないといけないんじゃないかな。

内山:そうなんです。まさに今、LOD2.3を定義しようとしているところです。LODの精緻化は今年度中にやっていこうと考えています。於保さん、特徴点だけで位置合わせできるようなVPS(Visual Positioning System)になっていきますかね?

於保:緯度経度だけでピタッと合う、日本内全域VPSみたいなのがあると僕もうれしいですし、新たなビジネスが出てくると思います。逆転の発想で、実際の建物側にわざと特徴点を付けてもらうことに補助金を出す、という手もありますよね(笑)。

石丸:QRコードをつけてもらうとか(笑)。

於保:CityGMLの場合、形状を細かくするよりは、テクスチャーでやるほうがデータ量がコンパクトになると思います。ただ、航空測量では高品質な側面のテクスチャーが取れないので、Googleカーみたいに地上で車を走らせないといけなくなってしまう。

内山:Mapillary(クラウドソーシングによる位置情報を付加した写真共有オープンストリートマップ)のようなオープンソースを使うとか、クラウドソーシング型にするという方法もありますね。

石丸:公共測量で建物の形状は仕様を考えて、安定して形状がとれるようにしていく。また、テクスチャーがあればもっと位置合わせがしやすいので、もしかしたら、市民参加型のアプローチも出てくるかもしれません。

内山:これから地方都市に広げるには、コストを抑えないといけないけれど、誰も使えないものを作ってもいけない、という背反する要請があるんですよ。

石丸:自治体がどうやってデータを更新していくのかはすごく気になっているところです。これからのコントロールは自治体が主体になっていくので、オープンなデータを取り込める仕組みを使って、市民と一緒に整備をしていけるような枠組みが必要なのかもしれません。

内山:そうですね。公共測量の周期で更新してもらえるように補助金を出していくことは、2022年度の予算で要求していきます。最低でも5年に1度の更新はできると思いますが、細かい周期で、LODをもっと上げて、となると自治体だけでは限界があります。市民参加型でMapillaryの3D版のようなものができるといいな、と思っています。

於保:オープンストリートマップは草の根の活動から始まっているので、国や行政がトップダウンで進めるのは難しく、悩ましいところです。例えば、静岡はマップの整備に非常に先進的に取り組んでいますが、そのモチベーションのひとつが災害対策です。ほかの自治体にもそのモチベーションを持ってもらうことが大事なのかな、と思います。

内山:そこに火をつけるのが国交省のミッションですね。市町村は、新しいものに手を出すのはハードルが高いので、民間のユースケースと自治体の整備を並行して進めていかなくてはいけないな、というところです。

 ハッカソンの振り返りから、入賞者ならではのCityGMLを扱ううえでのさまざまなノウハウや工夫が垣間見えた。だが一方で3D都市モデルという地理情報システム分野独特の情報伝達の不足、PLATEAUの技術的な課題もいくつか浮かび上がってきた。これらを踏まえて、後半では、今後のハッカソンへの要望、PLATEAUに追加してほしい機能について意見を聞く(近日公開の後半へ続く)。

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