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石川温のPCスマホニュース解説 第85回

「中国のような社会になるのは……」日本の接触確認アプリが徹底的にプライバシー保護に配慮した背景

2020年08月04日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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●開発段階では「ゲーム的要素」も検討した

 確かにアプリをインストールすることで「得をする」という目に見えたメリットがあれば、ダウンロード数はさらに増えるかもしれない。しかし、平副大臣は「政府から直接、インセンティブを付与する考えはない」という。

 ただし「一部の宿泊施設では、COCOAをインストールすれば宿泊代を割引するという報道があった。またキャッシュレスと連携するという話も聞いている。皆さんがインストールすれば安心が広がるし、リスクもコントロールできるようなる。ここが一番、大きい。みんな入れているとなれば、お店に入りやすくなる」(平副大臣)。

 ここ最近、お店などに入る際、手の消毒と検温を求めるところが増えてきた。これに加えて「COCOAをスマホに入れているかどうか」をチェックするようになれば、さらに安心してお店に入れるのではないか。お店としても、COCOAがあれば割引するという施策を展開すれば、来客を増やすことも可能になるかもしれない。政府でそうした取り組みをすることはないが、民間でCOCOAを盛り上げることは可能だろう。

 実はCOCOAアプリは開発段階で「ゲーム的な要素」を入れることも検討していたのだという。

 「当初、濃厚接触した人数を確認できる機能を入れようと検討していた。もし、バスで移動していたのを自転車に変えることで濃厚接触の人数が減ったとか、混んでいる時間を避けて時差通勤したら人数が減ったということがわかれば行動変容を自ら促すことができる。アップルとグーグルによる現在のAPIでは実現できなかったので、両社に機能を提供できるようレターを出している」(平副大臣)。

 COCOAアプリを実現する上で、個人情報の保護、さらにはバッテリー消費、OSとの連携など課題が山積していた。そんな中、最優先で開発できるものとしてアップルとグーグルのAPIを採用すると決まった。結果として5月中旬を予定していたリリースが6月19日になったものの「結果的にいい判断だったのではないか」(平副大臣)という。

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