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石川温のPCスマホニュース解説 第81回

ドコモ、菅官房長官の値下げ圧力が悩みの種に

2020年07月07日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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●auとソフトバンクはサブブランドで料金競争

 先日、KDDIは、UQコミュニケーションズから格安スマホ事業「UQモバイル」を譲り受けると発表した。10月より、UQモバイルは、UQコミュニケーションズが手がけるMVNO事業ではなく、auのサブブランドという位置づけになる。つまり、ソフトバンクとワイモバイルの関係と一緒だ。

 KDDIはUQモバイルをauのサブブランド化することで、全国のauショップでUQモバイルを販売するようになる。おそらく、auユーザーだが「安い方がいいから格安スマホへの移行を検討している」という人には、auショップでUQモバイルを勧めていくのだろう。また、UQモバイルユーザーで「5Gスマホを使い放題のプランで楽しみたい」という人に対しては、auの5Gプランを勧めていくことになる。

 ここ最近、「スマホを思い切り使い倒したい」という人と「スマホは必要最低限でいい。安く使いたい」というユーザーの二極化が進んでいる。そのため、ソフトバンクとワイモバイル、auとUQモバイルは、ブランドを二つに分けることで、二極化するユーザーに逃げられることなく、うまいこと自分たちの経済圏に囲い込み続けるというわけだ。

 また、サブブランドを強化することで、第4のキャリアである楽天モバイルに対抗するという意味合いも持つ。メインのブランドであるソフトバンクやauは5G対応や最新のiPhoneを揃え、使い放題という世界観で優良顧客を確保する一方、料金競争を仕掛けてくる楽天モバイルにはワイモバイルやUQモバイルを当て馬にしておくというわけだ。実際、すでにUQモバイルは楽天モバイル対抗の料金プランを6月より開始。ワイモバイルも7月に追随している。

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