FRONTEO、創薬における課題解決のため、武田薬品工業と創薬支援AIシステムのライセンス契約を締結
株式会社FRONTEO
株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本正宏、以下FRONTEO)は、武田薬品工業株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:クリストフ・ウェバー、以下武田薬品)と、FRONTEOが開発した創薬支援AIシステムを導入するライセンス契約を締結いたしました。
この度、FRONTEOが武田薬品へ提供する創薬支援AIシステムは、当社独自の自然言語解析AI「Concept Encoder(conceptencoder(R)、コンセプト・エンコーダー)」による新規医薬品のターゲット候補の探索を行うシステムです。
創薬研究において、論文情報や公開データベースを日々参照し、開発に関する情報を更新することは重要なプロセスです。一方で、国内外の医薬研究の動向をタイムリーに追い続けることは、研究者にとって負担が大きく、課題のひとつとなっています。当社の創薬支援AIシステムには、PubMed*1とOpen Targets*2に存在する最新のデータベースと論文を学習させてあり、その中から、研究者が仮説や知りたい情報を入力するだけで「Concept Encoder」が参照すべき論文や医薬研究データを瞬時に表示することができます。FRONTEOはこの仕組みにより、創薬における作業の大幅な効率化やイノベーションに繋がるリソースの振り分け、また、ドラッグリポジショニング(既存薬の転用)の提案を支援します。
また、今回のライセンス契約では「Concept Encoder」が形態素や文章をベクトルに変換したデータを自ら解析できる環境の提供も含まれており、過去の実験データや文献情報を基に、研究者が独自の論文解析AIシステムを構築することも可能です。自社データを使ったオリジナル予測モデルの活用により、経験や主観だけではないデータ主導の新たな仮説構築が可能になり、革新的な新薬の創出にも貢献することができます。
FRONTEOは、AIを利用した仮説検証の効率化などを通じ、創薬における課題解決のパラダイムシフトを目指していきます。
※1 PubMed:生物や医学の論文を検索できるデータベース。NLM(米国国立医学図書館)内にある
NCBI(国立生物科学情報センター)が作成。
※2 Open Targets:官民のパートナーシップによる創薬ターゲット発見のためデータベース
■Concept Encoderについて URL: https://lifescience.fronteo.com/
「Concept Encoder(conceptencoder(R)、コンセプト・エンコーダー)」は、FRONTEOがライフサイエンス分野に特化して開発した自然言語解析AI(人工知能)です。自由記述のテキストデータを大量に含むメディカルデータを、エビデンスに基づいて有効に解析・活用することを目的に2018年に開発しました。「Concept Encoder」はテキスト以外のデータとの共解析も可能であり、ライフサイエンス領域に蓄積されてきた遺伝子発現情報・バイタルや各種検査値などの数値データとの共解析の研究を進めています。特許登録番号:特許第6346367号
■FRONTEOについて URL: https://www.fronteo.com/
株式会社FRONTEOは、独自に開発した自然言語解析AI(人工知能)エンジン「KIBIT(R)(キビット)」や「conceptencoder(R)(コンセプト・エンコーダー)」により、情報解析を支援する企業です。国際訴訟などに必要な電子データの証拠保全と調査・分析を行うeディスカバリ(電子証拠開示)や、デジタルフォレンジック調査を支援する企業として2003年8月に設立、自社開発のデータ解析プラットフォームなどの技術を駆使し、現在までに約1万件の国際訴訟対策を支援してきました。また、リーガル事業で培った独自のAI関連技術を、ライフサイエンスやビジネスインテリジェンスなどの領域に展開し、創薬研究支援や診断支援、働き方改革でも実績をあげています。2007年6月26日東証マザーズ上場。資本金2,559,206千円(2019年3月31日現在)。