肉食ナベコの「なんでも食べてみる」 第581回
レンジ調理の皿うどん、上海風焼き麺も登場
キンレイ、レンジ調理の冷凍麺が本気!「汁なし麻辣担々麺」が攻めた辛さ
2020年03月12日 17時00分更新
冷凍麺を製造・販売するキンレイが「お水がいらない」シリーズの2020年春夏向けの新商品を発売しました。
新商品「お水がいらない 汁なし麻辣担々麺」「同 四海樓監修 皿うどん」「同 葱と叉焼の香味そば」「同 台湾ラーメン」を全国の量販店などで2月20日から順次発売中。また、「お水がいらない 四海樓監修 ちゃんぽん」を同時にリニューアルしました。価格はいずれも330円前後。
「お水がいらない」から簡単レンジ調理の冷凍麺
キンレイは2010年から販売開始した「お水がいらない」シリーズが好調で、およそ10年で累計販売数1億食を突破。年々出荷数を伸ばしています。
そんなキンレイの注目の新商品は、レンジ調理対応の「美味探求」シリーズ。従来の「お水がいらない」シリーズはほとんどが鍋で調理しますが、新しく登場して「四海樓監修 皿うどん」「葱と叉焼の香味そば」「汁なし麻辣担々麺」はレンジで加熱して仕上げます。
レンジで調理する「お水がいらない」シリーズの完成度はどうでしょうか!? 試食会で新商品全種を味わうことができました!
・「お水がいらない 汁なし麻辣担々麺」
辛いもの好きな私が一番印象的に残ったのが、この汁なし麻辣担々麺。
横浜中華街発展会協同組合が監修した製品。鉄鍋でじっくりと抽出したという自家製麻辣オイルの辛さやシビれが特長とのこと。
500wの電子レンジで5分40秒加熱。レンジで温めることでタレが麺に染み込む構造になっています。オイルや具材は、最終的に自分で混ぜて仕上げます。
「汁なし担々麺」はここ数年ブームで、冷凍麺も他社から出ていますが、キンレイさんの仕上がりはどうでしょうか? 辛いもの好きとしてはシビ辛具合がどれくらいか気になります。
唐辛子が具材に入っていますが、飾り用で食べるのはオススメしていないそう。うっかり食べちゃいそう。
顔を近づけると、山椒の爽やかな香り。
口に含むと、お、キタ。
舌がシビシビシビ!
シビ辛です! 山椒などに特有のあのイタ辛い感じ。けっこうパンチのあるシビ辛ですよ。
仮に10シビ満点だった時に、6、7シビくらいあります(シビれ具合は個人差があります)。冷凍食品でここまでシビレを出してくるとは、本格的だなと思いました。
味の決め手となるタレは、黒酢の旨みを軸にガラスープなどで整えているとのこと。鉄鍋でじっくりと香辛料の香りを移したというオイルで、爽やかなシビ辛さを出しているそう。
ミンチが、実に奥深い味わい。ミンチは中華料理でいう炸醤(ザージャン)。甜面醤で甘辛く味付けして鉄鍋で炒め、さらにザーサイ、オキアミ、ゴマなどを加えています。オキアミとは小エビのような見た目の甲殻類ですね。
甲殻類の深みやゴマの香りの良さ、ザーサイの食感なども加わったミンチと、シビ辛の麺を一緒に口に含むと、味の要素が複雑で、食べれば食べるほど発見があるように感じます。
何よりシビ辛度合いが高くて鮮烈。辛くて食べられないほどではないけど、おいしい範囲の中でちゃんと辛い。辛党の期待にしっかり応えてくれました。シビ辛好きなら満足いく仕上がりではないでしょうか。
辛くてキツイという人は、自宅で粉チーズをかけたり、温泉玉子をトッピングすることで、まろやかにして楽しめそう。
キンレイ 営業本部 商品企画部 マネジャー 福田暢雄さんによると「辛さの設定は悩みましたが、この商品を買う人はもともと辛い物が好きな人だろうと、しっかり辛味を出しました。1食ぶんの容量で、家族ぶんとは別々に用意できるので、家族の中で自分だけが辛い物を食べたい、という時にも便利という声も聞きました」とのこと。
・「お水がいらない 四海樓監修 皿うどん」
長崎皿うどん発祥の店「四海樓」監修の冷凍皿うどん。電子レンジの加熱時間は7分間です。
パリパリの揚げ麺を使用している皿うどんとは異なる、しっとり系の皿うどん。細めの焼きうどんのような感じです。
余談ですが、もともと、焼きうどんタイプの皿うどんがあったところ、あまりに人気が出たため、調理時間を短縮するために最初から麺を揚げたのがパリパリ麺スタイルの始まりだったとか。
さて、四海樓監修の皿うどんは、鉄鍋で炒めた野菜・いかなど5種の具材を盛り付け、四海樓ならではの皿うどんを表現したそう。
ひとことで言うと、とても優しい味わい。
鶏、豚、魚介、野菜などの旨みがきいたちゃんぽんスープを煮詰めたようなタレは、滋味みがあって、身体にとても優しい感じがします。麺はもっちりとした太麺。シャキシャキしたキャベツや、いか、キクラゲの食感が健康的です。
一番の魅力は野菜の甘み。冷凍食品ではあるけれど、毎日食べても飽きが来ないであろう一品ですよ。
・「お水がいらない 葱と叉焼の香味そば」
横浜中華街発展会協同組合が監修した焼きそば。上海地方の料理「葱油拌麺(ツォンユバンメン)」を目指したとのこと。
電子レンジで6分間加熱して仕上げます。
オイスターソース仕立ての中華風焼き麺でした。鉄鍋で炒めたというネギがクッタリしていて、とても自然。だから、何も聞かないで食べたら、冷凍食品とは分からないんじゃないかな、と思えるくらい。
中華のお店でさりげなく出してくれそう。酒好きとしてはお酒を飲んでいる場でつまみとして食べたいな~。
こちらの商品はキンレイの福田さんいわく「もともと冷凍麺にはあまりない味なので挑戦的な商品」だそう。確かに「葱と叉焼の香味そば」と言われてもピンと来ない。ただ、食べてみるとおいしい。
お酒を飲む人は自宅での晩酌のお供に置いておくのもアリかも。
辛みがきいた「台湾ラーメン」も登場
他にも、鍋で調理する「お水がいらない 台湾ラーメン」が新登場しました。
・「お水がいらない 台湾ラーメン」
「お水がいらない 台湾ラーメン」は、名古屋のローカルフードである“台湾ラーメン”を再現。こちらは鍋に移して加熱して調理します。
チキンの旨みをきかせた醤油スープにニンニクと唐辛子をきかせた旨辛ミンチを合わせています。レンジで調理する「お水がいらない 汁なし麻辣担々麺」が本格的なシビ辛と書きましたが、こちらはまた違った辛さ。唐辛子のツンとした辛さが楽しめますよ。
辛みが苦手という人は、香りをかぐだけでむせてしまうかもしれないのでご注意。
・「お水がいらない 四海樓監修 ちゃんぽん」
リニューアルした「お水がいらない 四海樓監修 ちゃんぽん」。塩気をやや濃くして、キャベツの割合を増やしたそう。
キンレイの四海樓ちゃんぽんは前バージョンも食べましたが、冷凍食品としては上品な味わいで、口に入れた瞬間は“ちょっと薄いかな”とも感じる位。食べるにつれて、旨みが重なってきて、食べきった瞬間にとてもバランスが良いのですが。リニューアルして、ひと口目から味の輪郭がわかりやすくなったように思います。
おうちご飯にお手軽
「お水がいらない 四海樓監修 ちゃんぽん」は、特に関西地方で順調。今回のリニューアルで、さらに人気が増すのではないでしょうか。
調理が簡易なレンジ対応製品や、春夏に向けた辛みをきかせた商品で「お水がいらない」シリーズが充実しました。家庭での食事のバリエーションに試してみてはいかがでしょう。
ナベコ
酒好きライター、編集者。カンパイからすべてが始まるはず。「TVチャンピオン極~KIWAMI~ せんべろ女王決定戦」に出演するなど酒活動しつつ食トレンドを追っています。♪アスキーグルメでおいしい情報配信中♪
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