ゲーム向け開発ツール
FidelityFX
次がFidelityFX。こちらはテクノロジーというよりもゲームベンダー向けの開発ツールであり、CAS(Contrast Adaptive Sharpening)を利用したポストプロセス用ツールである。どんな場面で効果的か? というのが下の画像だ。
具体的には、路面の表現や壁のハニカム模様、あるいは人間の表現などに効果があるとしている。すでに多くのゲームスタジオが興味を持っている、という話であった。
画像を鮮明にする
FidelityFX
次がRadeon Image Sharpeningで、画面をシャープにしつつ、性能へのインパクトがほとんどないとされる。
これはNVIDIAのDLSSへの対抗技術である。DLSSの詳細はGeForce RTX 20シリーズの解説記事で説明されているが、要するにDeep Learningベースのフィルタリングであるが、原理上Tensorコアを搭載していないと利用できず、またゲーム側がDLSSに対応する必要がある。
Radeon Image Sharpeningはゲーム側の対応の必要がなく、またNAVIでそのまま利用できるという点をアピールしたいようだ。
ということでCPUとGPUで漏れていた説明を一通りさせていただいた。AMDはほかにさまざまなベンチマークレポートも示したが、来週には実際に第3世代RyzenやRadeon RX 5700シリーズが発売されるわけで、実機を利用した性能評価をご覧になりたいだろうと思い、今回は割愛した。
発売開始と同時に掲載されるであろうベンチマークレポート(おそらく加藤勝明氏が今必死に作成されているものと思われる)をお待ちいただきたい。
この連載の記事
-
第802回
PC
16年間に渡り不可欠な存在であったISA Bus 消え去ったI/F史 -
第801回
PC
光インターコネクトで信号伝送の高速化を狙うインテル Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第800回
PC
プロセッサーから直接イーサネット信号を出せるBroadcomのCPO Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第799回
PC
世界最速に躍り出たスパコンEl Capitanはどうやって性能を改善したのか? 周波数は変えずにあるものを落とす -
第798回
PC
日本が開発したAIプロセッサーMN-Core 2 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第797回
PC
わずか2年で完成させた韓国FuriosaAIのAIアクセラレーターRNGD Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第796回
PC
Metaが自社開発したAI推論用アクセラレーターMTIA v2 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第795回
デジタル
AI性能を引き上げるInstinct MI325XとPensando Salina 400/Pollara 400がサーバーにインパクトをもたらす AMD CPUロードマップ -
第794回
デジタル
第5世代EPYCはMRDIMMをサポートしている? AMD CPUロードマップ -
第793回
PC
5nmの限界に早くもたどり着いてしまったWSE-3 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第792回
PC
大型言語モデルに全振りしたSambaNovaのAIプロセッサーSC40L Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU - この連載の一覧へ