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COMPUTEX TAIPEI 2019レポート 第47回

COMPUTEXで開発者に直撃取材

今年のSilverStoneは注目の新製品が目白押し!

2019年06月06日 14時00分更新

文● ドリル北村/ASCII編集部

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Mr.SilverStoneこと
Tony Ou氏にインタビュー

 COMPUTEX TAIPEI 2019のSilverStoneブースを見て回ってきた。せっかくSilverStoneの顔とも言えるTony氏が目に前にいるので、ジサトラ代表としてドリル北村が、普段あまり聞けない突っ込んだ質問を、恐れ多くもTony氏に直接ぶつけてみた。自作ユーザーが感じている漠然とした疑問やSilverStoneの意気込みが、このインタビューから伝われば幸いだ。

Tony Ou氏に直撃インタビュー

――発光するパーツが大流行していますが、SilverStoneは他社と比べて発光パーツの展開が遅かった印象があります。なにか理由でも?

【Tony】 SilverStoneの製品群に発光パーツを加えるという話はかなり以前からありました。しかし、ブランドイメージを考えると、SilverStone製品が光るのは微妙ではないかと社内で議論になりました。そこで試しに光る製品を作ってみたところ、市場の反響は良好でした。これがきっかけとなって、新しい考え方を取り入れる決断をしました。ですがイメージと違うというお客様の声もあったので、慎重に意見を集めつつ徐々に光るパーツを展開していきました。これまでの製品をキープしつつ、元のイメージも変えずに、新たに発光というジャンルにチャレンジしていったので、他社より展開が遅かったと思われるでしょう。

――強化ガラスについてはどうでしょう? 最近になってようやく採用したように見えますが。

【Tony】 強化ガラスを採用したPCケースが出始めたころから、導入は検討はしていました。ところが、強化ガラスは出荷したら割れていたという事例が多く、割れたガラスは安全面のリスクもあったので、梱包材の改良などでそれが解消されるまで投入を見送っていました。したがって強化ガラス採用製品の出荷が遅くなりました。

――発光パーツや強化ガラスの採用など、市場のニーズに積極的に応えていくSilverStoneの姿勢からすると、次はゲーマー向けの製品、とくにe-Sports関連の製品を出すのではないかと予想しますが、いかがでしょう?

【Tony】 e-Sportsへの参入はないですね。SilverStoneとしてプロゲーマーをスポンサードしたり、ゲーミングデバイスを作ることは考えていません。ですが、ゲーマー向けのPCパーツ需要はたしかにあります。それに対する製品が足りていないことは認識していますので、ゲーマー向けの製品展開は強化していきます。

――ゲーマー向けの製品は派手に光らせる傾向にありますよね。

【Tony】 SilverStoneとしてはRGB LED製品を積極的に取り組むつもりはありません。それは私が納得していないからです。過去にそういった製品のオファーがいくつかありましたが、すべて断っています。他社と同じようなものは出したくないからです。個人的には、ギラギラ光るのはSilverStoneのイメージではないので、他社とは別の光らせ方で、上品な発光をみせていきたいと考えています。

――SilverStoneという会社名から、イメージカラーはシルバーだと思うのですが、実は黒い製品のほうが多いですよね。レイブンとか。シルバーの製品をあまり出さないのはなにか理由があるのですか?

【Tony】 シルバーの製品も数多く展開しています。ですが市場の人気は圧倒的に黒です。黒のほうが売れるので、ショップでも黒い製品を見ることが多いのだと思います。シルバーの製品も同じくらい出しているのですが、おそらくそういった先入観があるのでシルバーが目立たないのだと思います。

――PCケースのUSB 3.0コネクターが黒いのはなぜですか? USB 2.0と間違えられませんか?

【Tony】 コネクターが黒のほうが、かっこいいからです。青いケースならまだしも、黒やシルバーのケースに青いコネクターが見えたらかっこ悪いですよね。現行のSilverStone製PCケースは、すべてUSB 3.0コネクターを採用しています。USB 2.0は1台もありません。なのでSilverStoneのケースであればUSBのバージョンで迷う必要がないのです。それがコネクターを黒にした理由でもあります。どのケースもUSB 3.0対応なので安心してお使いください。

――これは他社に負けない! という技術やこだわりはありますか?

【Tony】 サーマルパフォーマンスです(即答)。空間設計を考えるとケースと電源の両方の冷却を検討する必要があります。冷却がしっかりしていなければ空間を有効利用できません。とくに、Mini-ITXケースで最大の拡張性を得るための技術はどこにも負けません。SFX電源がその象徴です。

――最後に、日本の自作マニアにメッセージをお願いします。

【Tony】 SilverStoneは、とても古くから日本で販売をしてきました。日本市場からのフードバックが製品開発の軸になっています。SilverStoneは日本に感謝しています。今後も日本のユーザーとは密な関係を築いていきたいので、応援よろしくお願いします。COMPUTEX TAIPEI 2019では、ALTA、SETA、FARAというPCケースの新シリーズを発表しました。これまでの製品シリーズも開発を継続してまいりますので、これからもSilverStoneの活躍にご期待ください。

Tonyさん、ありがとうございました

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