さとうなおきの「週刊アジュール」 第88回
Azure Stack HCIソリューションを発表
データ内の異常なパターンを検知するAI API「Anomaly Detector」が登場
2019年04月18日 11時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、2019年3月24日~2019年3月30日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Stack:Azure Stack HCI
Azure Stackは、オンプレミスにAzure互換の環境を持つことのできるハイブリッドクラウドプラットフォームです。
今回、「Azure Stack HCIソリューション」が発表されました。
Azure Stack HCIソリューションは、コスト削減とパフォーマンス向上を実現したいお客様向けに、仮想化アプリケーションをハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)で実行します。Azure Stack HCIソリューションには、ソフトウェアによるコンピューティング、ストレージ、ネットワーキングソフトウェアが搭載されています。また、Azureサービスと統合して、クラウドベースのバックアップ、ディザスターリカバリー、監視などのハイブリッド機能を利用できます。
検証済みのハードウェアシステムを提供するパートナー15社から、Azure Stack HCIソリューションご購入できます。
- ブログポスト「お客様のハイブリッド戦略を新しいMicrosoftイノベーションで実現」
- ブログポスト「Azure Stack HCIの発表:Azure Stack ファミリの新メンバー」
- 記事「Azure Stackファミリーに新製品「Azure Stack HCI」登場」
Azure Storage:Data Box Edge/Gateway、Azure ADベースのRBAC、マネージドディスク
ストレージサービス「Azure Storage」の一機能「Azure Data Boxファミリ」は、大量のデータをAzureに移動するためのアプライアンスです。
2018年9月のIgnite 2018カンファレンスで発表されプレビューが始まっていたAzure Data Box Edge、Azure Data Box Gatewayが、今回、GA(一般提供)になりました。
Azure Data Box Edgeは、Azureとの間でデータをオンライン転送するストレージゲートウェイとして機能する、オンプレミスの物理ネットワークアプライアンスです。Azure Data Box Edgeは、Azure IoT Edgeベースの計算プラットフォームを提供しており、エッジ側でオンプレミスデータの分析などを行うことができます。
Azure Data Box EdgeのGAとともに、Azure Data Box EdgeでのProject Brainwaveを活用したAzure Machine Learningの機械学習モデルの実行が、プレビューになりました。Azure Data Box Edge上のIntel Arria 10 FPGAを使って、機械学習モデルを使ったエッジでの推論を高速化できます。
Azure Data Box Gatewayは、Azureとの間でデータをオンライン転送するストレージゲートウェイとして機能する、仮想アプライアンスです。
- ブログポスト「お客様のハイブリッド戦略を新しいMicrosoftイノベーションで実現」
- ブログポスト「Azure Data Boxファミリがエッジに対応」
- ブログポスト「Azure Data Box EdgeでAzure Machine Learningサービスを使用してAIモデルのアクセラレーションを実現」
1月にパブリックプレビューになっていたAzure Data Box Blob Storageが、GAになりました。
Azure Data Box Blob Storageを使うと、Azure Blob StorageのREST APIを使ってAzure Data Boxにデータをコピーできます。これによって、SMBやNFSに加えて、RESTでもAzure Data Boxにアクセスできるようになります。
2018年5月にパブリックプレビューになっていた、Azure StorageのAzure Active Directoryベースのロールベースのアクセス制御(RBAC)サポートが、GAになりました。
2018年6月にパブリックプレビューになっていたAzure Blob Storageのライフサイクル管理が、GAになりました。
IaaSの仮想マシン(VM)機能を提供するAzure Virtual Machines向けのAzure Managed Disks(マネージドディスク、管理ディスク)は、VM向けの永続ディスクストレージを提供します。
Azure Managed Disksのストレージ容量、パフォーマンスが向上しました。
- Premium SSD、Standard SSD、Standard HDDの最大ディスクサイズが、32TiBに
- Ultra SSD(プレビュー)の最大ディスクサイズが、64TiBに
- Premium SSDの最大パフォーマンスが、20,000IOPS、900MBpsに
- Standard SSDの最大パフォーマンスが、6,000IOPS、750MBpsに
- Standard HDDの最大パフォーマンスが 2,000IOPS、500MBpsに
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「新しい Azure Disks SKU によりストレージ容量とパフォーマンスが向上」
- ブログポスト「より大容量でより強力な Azure Virtual Machines 用マネージド ディスク」
Azure Monitor:VMのポート/接続の監視
Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。
現在プレビュー中のAzure MonitorのAzure Virtual Machines監視機能で、オープンになっているポート、ネットワーク接続のデータを監視できるようになりました。
Azure Monitorのクラシックアラートが2019年6月30日に廃止される予定であることが、2018年10月に発表されていました。
今回、クラシックアラートを新しいアラートに移行するツールが提供されました。
Azure Site Recovery:Azure Storageファイアウォール
Azure Site Recoveryは、様々な環境のVMや物理サーバー間のディザスターリカバリー(DR)/移行サービスです。
ファイアウォールが構成されたAzure Storageアカウントに対して、VMware、物理サーバーからAzureへレプリケーションがサポートされるようになりました。
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