ACALL、アトラシアン、Netskope、NTTデータイントラマート、日本経済新聞社など登壇
チームの生産性を向上させるSlack連携、パートナー5社がデモ披露
2019年03月25日 09時30分更新
実は仲良しアトラシアンとSlackの連携
アトラシアン ソリューションエンジニアの皆川宜宏氏のセッションは「IT部門が変われば会社が変わる! 生産性を大きく変えるChatOpsとは」。アトラシアンは2002年にオーストラリアで設立され、7カ国で展開するグローバル企業。チームの力を引き出すためのソリューションを開発しており、「Jira Software」や「Trello」といった製品を販売している。
「実は、アトラシアンとSlack、仲良しです。弊社で作っていた『Hipchat』や『Stride』といったチャットツールをやめて、2018年7月に正式にSlackさんの戦略パートナーとなりました」(皆川氏)
Slackと組んだ理由でキーになるのが「ChatOps」だという。チャットとオペレーションを合わせた造語で、定義は「ユーザー、ツール、プロセス、オートメーションを透明性の高いワークフリーに統合するコラボレーションモデル」となる。
マッキンゼーの情報によると、社内の情報を追跡するのに費やす時間は、なんと1日の19%にのぼる。こういった時間と苦痛を軽減して、業務をスピードアップする。それがChatOpsでチャレンジしていくことだという。
アトラシアン製品は、システム開発の各フェーズを網羅しており、それらをSlackが潤滑油としてスムーズに進めるために活用されている。たとえば、エンタープライズWikiの「Confluence」を編集すると、Slackに通知が来る。Confluenceのインラインコメントでコメントが書き込まれると、Slackに通知が来て、Slackで返信することも可能。Slackでいいね!を付けると、Confluenceでもいいね!が付くのもユニークだ。
他にはインシデント管理にも活用できる。従来は、IT機器をモニタリングして、多数の情報がメールでオペレーションチームに届き、てんやわんやに。しかし、アトラシアンが提唱するモダンなインシデント管理では、「OpsGenie」というツールで多数のアラートからノイズを取り除き、適切なスタッフに連絡し、オペレーションを効率化する。ここにもSlackを活用し、Slack上で確認し、Slack上で対応できるようになっている。
「『ChatOps』という言葉はこれからもどんどん進化していくと思いますので、今後の展開にご注目いただければと思います」(皆川氏)
クラウドサービスのリスクを評価するNetskopeでのSlack連携
Netskope Japan シニアシステムエンジニアの小林宏光氏のセッションのお題は「Netskope + Slackの最強タッグでクラウドをセキュアに活用」となる。
Netskope Japanはワールドワイドで700人ほどが働いているCASB(Cloud Access Security Broker)ベンダーで、ガートナーが発表する指標であるGartner Magic QuadrantのCASBで、2年連続リーダーに認定されている。様々なクラウドサービスを安全に使う共通基盤と、クラウドサービス時代のファイアウォール的な機能を提供している企業だ。
「クラウドを利用する際のセキュリティリスクは主に2種類あります。1つめがサービスリスク。世の中にはいろいろなクラウドサービスがありますが、それを使っていいのかということ。2つめは安全なサービスであってもユーザーがよくない使い方をするとリスクが出てくることです」(小林氏)
現在、ワールドワイドで3万件以上のクラウドアプリが存在し、さらに増加中だ。CASBには可視化機能があり、実際に企業が使っているクラウドサービスを調べたところ、現在は一つの企業で1200以上のサービスが出てくるという。その中で情シスが許可しているのはたったの5%で、残りの95%はシャドーIT。内訳は70%が部門契約しているサービスで、25%が個人ユーザーが便利だから勝手に使っているサービスだという。
同社のプロダクトでは2万8500個のクラウドサービスをデータベース化しており、そのリスクを確認することができる。たとえば、Slackのスタンダードを見ると89点という点数が付いている。一方、LINE WORKSは55点。認証方法の多さやログの保存の状態、ディザスターリカバリー、データの保有者など細かい違いが点数の差になっているという。
Netskopeの導入形態は、1つめがクラウドプロキシ、2つめがAPIでシステムを守っている。例えば、Slackの場合、アップロードしたファイルや契約インスタンスなどをNetskopeでログを取ることができる。他にはユーザーが特殊なキーワードを書き込んだ時に、ブロックすることも可能。名前とマイナンバーが含まれているようなファイルをアップロードする際は、理由を記入するポップアップを出すこともできる。もちろん、これらもロギングされている。
「クラウド時代にはクラウド時代のファイアウォールが必要になるので、そういったソリューションを提供していきます」(小林氏)