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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第27回

サービス企業へ転換の姿勢を見せている:

iPhone不振でもアップル株が上がるワケ

2019年02月01日 16時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●なぜiPhoneは売れなかったのか

 アップルの事業はハードウェアの製造販売。ハードウェアとサービスの売上高はハードウェア734億3500万ドルに対して、サービスが108億7500万ドルです。

 ハードウェアの中でもiPhoneは売上高519億8200万ドルを占めます。しかしiPhoneの売上高は前年同期比で92億ドル減で15%減という結果でした。

 それでも全体の売上高が37億ドル減にとどまったのは、iPhone以外の売上が非常に好調だったことを物語っています。実際、iPhone以外のMac、iPad、ウェアラブル&ホーム、サービスなどのカテゴリーの売上高は19%増加しており、iPhoneが足を引っ張ったことが鮮明となりました。

 ではiPhoneの問題点はどこにあったのでしょうか。

 1月2日の利益警告の書簡の中で、また1月29日の決算発表に関するカンファレンスコールで、iPhoneの不振について5つの要素を挙げています。今一度、ふりかえりましょう。

1. ドル高傾向が続き、途上国での販売価格の上昇が起きた

2. iPhoneのお下がりの活用や割引価格でのバッテリー交換により、買い換え周期の長期化

3. 先進国において、端末購入補助金の廃止による購買の鈍化

4. 中国市場の減速

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