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週替わりギークス 第47回

なぜ「アナログゲーム」は人を魅了するのか

2017年10月31日 17時00分更新

文● あだちちひろ

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 私、アナログゲームマスターをしているあだちちひろ(あだち先生)と申します。このアナログゲームマスターという肩書きに「なにそれ?」ってなる方もいらっしゃるかと思いますが、日本でこのお仕事をしているのはおそらく私だけです。アナログゲームの選別やルール説明をしたり、その場を盛り上げたりするお仕事をしております。

 そんなあだち先生が、アナログゲームにまつわるアレコレを毎月ご紹介! ぜひ、よろしくお願いします。

 そもそもみなさんは、アナログゲームってご存知ですか? テレビやコンピューター、スマホゲームではなくてボードやカードを使って、対面式で遊ぶゲームの類です。「ごきぶりポーカー」「カルカソンヌ」「カタン」「ワードバスケット」なんて有名で、知っている方もいるのでは?

 広くは、「将棋」「オセロ」「じゃんけん」もアナログゲームの一種です。このアナログゲームはいまものすごく進化していて、年に何百もの新作が世界中で生まれているのです!

 今や都内を始め、あちこちでゲームカフェができており、ビッグサイトで開催されるアナログゲームの祭典「ゲームマーケット」は長蛇の列で、今やアナログゲームブームと言えます。

 ところで、アナログゲームの本場ってどこなのでしょう? アメリカ、ヨーロッパを中心に盛んに遊ばれていますが、中でも一番のアナログゲーム大国は、ずばりドイツです!

 ドイツは、アナログゲームを生業としている有名なゲームデザイナーが多くいます。そして毎年10月にドイツのエッセンという場所で開催される、アナログゲームのお祭りがあります。その名も「エッセン・シュピール」。

 東京ドーム2個半という広い敷地にズラーーーっと並ぶ新作アナログゲーム! 4日間で、観客動員数17万人以上です。エッセン・シュピールの様子はこちら。

 人が多ーい! 年齢層の幅がひろーい!

 一般のお客さんも多く、企業のお仕事交渉の場でもあります。東京ゲームショウや東京モーターショーのように賑やかで有名メーカーブースがそびえ立ち並んでおり、家族連れも多くみられます。

 そして、もれなくみんな遊んでいます!!! もちろんですが、すべてアナログゲーム。会場では、有名なゲームデザイナーがウロウロ歩いていて、サインや握手を求められます。また中古品を売っていたり、クレープが売られていたりとお祭り感満載。

 このようにドイツをはじめ、世界で、日本で盛り上がりを見せています。

「クルー」でアナログゲームにはまった

 さて、アナログゲームの基礎知識をお話したところで、今回の本題! 私がアナログゲームにはまったきっかけをお話したいと思います。

 みなさんは、「クルー」というボードゲームはやったことありますか?

 1949年イギリス生まれの推理ゲームで、いろいろなバリエーションが出ており、アメリカで人気が出て、映画化までされているほど、大大大メジャーゲームです。日本でも金田一耕助版が出ています!

 初めて遊んだのはアメリカ留学中でした。その日は、大雨が降っておりホストファミリーと何もすることないなーと暇を持て余していて、みんなが「しゃーないか」って感じで始めたのがこのゲームでした。

 舞台はある洋館。館の主人であるDr.ブラックが殺され、物語がはじまります。容疑者は館にいた全員。

 プレイヤーは、「犯行現場」「犯人」「凶器」を推理し、誰よりも早く3つを当て、告訴したら勝ち。

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