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保証書のデジタル管理から車・不動産、そして保険へ進むWarrantee

日本発InsurTechスタートアップが本格始動

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 ここ数年フィンテック関連のスタートアップが増えてきている。典型的なフィンテック企業といえば、銀行と連携や提携をすることにより個人の家計簿など財務データを一元管理するサービスである。しかし今回紹介する「Warrantee(ワランティ)」が提供するのは、消費者が購入した家電製品など保証書をデジタル管理するというサービスだ。創業のきっかけから、より生活に密着した便利なサービスを考えているという今後のサービス展開まで、代表の庄野裕介氏に話を聞いた。

株式会社Warranteeの庄野裕介代表取締役

保証書電子化で生まれるメリット

Warrantee

 Warranteeが現在提供しているサービスは、保証書の電子化である。アプリによってユーザーが所有している家電製品などの保証書をデジタル管理するそのメリットを、庄野氏は次のように話す。

 「Warranteeのサービスは、ユーザーが保証書の管理アプリに個人情報を入力、登録したのち、家電製品の保証書とレシートを撮影すると、弊社がデータベース化、保証書や説明書はすべてクラウド上で見られるというもの。万一使用している製品が故障した場合、その情報をもとにアプリで各メーカーに修理依頼を出すことができる。さらに、製品が必要なくなれば、中古として売却査定をして販売できる。将来的には、廃棄までできるようにしたいと考えている」(庄野氏)

画像提供:Warrantee

 購入から廃棄までのサイクルをいかにおさえるのか。たとえば新たに想定している廃棄サービスについては、経済産業省と実証実験の一環でサービスを開始することになるという。家電製品の場合、家電リサイクル法によってリサイクル券を貼り、各自治体に引き取りの連絡を入れなければならないが、その手間もなくせるようにする。

 アプリでリサイクル券を購入し、物流会社に引き取りの連絡をするというようなシステムを新たに構築できる。実現すれば便利であることは確かで、かつ経済産業省としてもリサイクル回収率の向上が見込まれるので、前向きに進めたい。しかし、実現するには現実問題としてまだまだハードルは高いようだ。

Warranteeは現在、1990年代以降に日本で販売された家電製品のマスター情報のデータベース化作業を進めている 画像提供:Warrantee

製品の保証を延長して受けられるサービスへ

 「そもそもWarranteeは、私が自分の持っていた製品の保証書をなくして保証が受けられなかったことがきっかけで生まれた。シリコンバレーでプレゼンしたのも保証書の電子化事業だった。その先のサービスとして考えていたことが、延長保証をオプションで付けるといったもの。日本ではさまざまな法律があって簡単に参入できないが、これを変えたいと思っている」(庄野氏)

画像提供:Warrantee

 ただの保証書データ管理だと思っていたサービスが、一気に変わってくる。Warranteeは7月、オンデマンド型保険サービス『Warrantee Now』を2017年8月下旬に提供開始することを記者発表した。アプリ上で保険加入から保険適応までが一貫して行なえるオンデマンド保険サービスが始まる。

 Warranteeは、今後フィンテックに加え、保険とITを融合させるインシュアテック(InsurTech)という領域にも進出することになる。

記者発表会では東京海上日動火災保険とともに登壇

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